3次元のテニス

今日のテーマは「3次元」です。
テニスは3次元でイメージしないといろんな勘違いを生み出します。
この勘違いはイメージのギャップを生み出し、閉回路に迷い込みます。

3次元とは幅、奥行き、高さの3つの要素を持っている世界です。
簡単に言えば、立体的と言っても良いかもしれません。

テニスはそのプレーヤーの脳の中で作られたイメージが設計図になります。
身体はその設計図を実現する為に動いてくれます。

基本的には身体と脳の結びつきはとても正確で、イメージしている通りに動いてくれます。
これは疑いようのない事実です。
つまり、上手く身体が動いてくれないのは身体に原因があるわけではないのです。

「イメージはあるんだけど、その通りに身体が動いてくれない・・・」
悩みを抱えるプレーヤーの口から、こんな言葉がよく聞かれます。

でも、実はこれは大きな勘違いです。
身体の動きには何も問題はありません。

問題があるのは設計図の方です。
つまり、イメージです。

イメージに問題がある為に、現実の世界でその動きを表現できずに身体は困っているのです。
そして、その原因の多くはイメージが3次元ではなく、2次元になっている事です。

ボールは常に幅、奥行き、高さの要素を持ちながら動きます。
ところが、イメージに問題を持っているプレーヤーは
それらの要素を正確に認識できていない事がとても多いです。

中でも多いのは、奥行きや高さの認識が甘い場合です。
本来、ボールは高さが変化しながら動きます。
そして、奥行きはその高さの変化によって、決まります。
つまり、3次元で動いているわけです。

ところが、ボールを2次元でイメージしている方がたくさんいます。
特に多いのが、方向でイメージする場合です。

簡単に言えば、コートを真上からイメージして、線を引くように的を狙っているような状態です。
つまり、立体的ではなく、平面でボールを動かすわけです。

これでは、ネットの高さやボールが描く放物線が全く考慮されていません。
もちろん、ボールの回転など全く無視されています。

このようなイメージを持っていると
身体は「どう動いて良いか?」全く分からない状態になります。
現実とイメージに大きなギャップがあるからです。

では、どうして、3次元ではなく、2次元でイメージしてしまうのか?
最も大きな原因は観察力です。

観察が甘いと認識が出来ない部分がたくさん出てきます。
その為に、立体的なイメージが出来ないケースが非常に多いです。

例えば、飛んで行くボールの奥行きを認識する事は簡単ではありません。
方向や高さは一目で分かっても「どこに自分のボールがバウンドしたか?」
これを正確に認識するには、集中してボールを観る必要があります。

ボールへの集中力が低いと高さと方向だけで、間違った弾道をイメージしてしまいます。
このような勘違いが積み重なると、現実とイメージがどんどん乖離していきます。

ところが、厄介な事にこの乖離は自分では中々気づく事が出来ないのです。
それがイメージのギャップを作り出し、設計図はこのギャップを持ったまま作られます。
そうすると、身体は上手く動いてくれなくなるわけです。

では、この問題を解決するにはどうしたら良いのか?
答えはとてもシンプルです。
現実を正確に認識する以外、他に方法はありません。
つまり、自分で気づく以外に方法が無いのです。

ちなみに、良いコーチとは、プレーヤーが持っている勘違いに気づかせるのが上手なコーチです。
コーチが何かを教えるのではありません。

先ほどもお話ししたように身体は脳内のイメージを設計図に動きます。
つまり、どんなに教えても、結局プレーするのはプレーヤー本人です。

ですから、コーチはプレーヤーが正しい設計図を描く為に
勘違いしないように気づきを与えるだけです。

そして、また、良いプレーヤーは観察力が高く、
現実を正しく認識できるプレーヤーです。
認識が正確であれば、あるほど、身体が正しく動いてくれるからです。

その為に必要な事「3次元」で認識する事と言うわけです。

テニスのボールは必ず、立体的に動きます。
今一度、そのつもりでボールを観察してみてください。

きっと新しいヒントが見つかると思います。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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