テークバックをコンパクトにするには?

今日は「テークバックをコンパクトにしたい」という生徒さんからご質問をいただきましたので、その内容をシェアしたいと思います。

Kさん:
「質問です。
戸村コーチのメールクリニック配信してもらってます。

他のことは考えずに、ボールに集中すると集中力が上がる。
とあり実践しようとしています。

今テイクバックが大きいのでコンパクトにしたいと思って素振りなどしているのですが、実際にボールを打つと、今までのフォームに戻ります。
壁打ちなどで練習するときは、テイクバックなどをコンパクトに意識しますが、それは集中力が散漫になった状態でしょうか?
ただ何も考えずに、ボールだけに集中しても、今まで染みついたテイクバックが変わらないような気がするのですが。
それともボールに集中した練習で、自然に変わるのでしょうか。

お忙しいところ申し訳ありませんが、お時間のある時にでも、返信いただけたら幸いです。

PS.
東京方面で集中に関するレッスン希望。
何回もやっているかもしれませんが、参加したことないので。スイマセン。」

戸村
「こんにちは!
戸村です。

さて、今回ご質問いただいた件にお応えします。
まず、動きを変えるにはボールに集中するだけでは遠回りです。

一番、効果的なのは素振りをして、自分の身体を知る事です。
現状、Kさんはコンパクトなスイングに変わりたいという事ですが、ご自身では大きなテークバックをするつもりがないのに、勝手に大きなテークバックになってしまっている状態ではありませんか?

だとしたら、まずは、自分の身体を知らなければ、無理にコンパクトにしようとしても、それは中々変わらないのです。
集中して練習しても、それは同様です。

今のスイングには必ず何らかの意図や意味があって、その意図や意味通りにスイングしているんです。
ですから、コンパクトにスイングするように変わるにはこの意図や意味を知った上で、それを変えて行けば、スイングは自然と変わっていきます。
後はボールに集中すれば、スイングは自然とコンパクトになりますよ。

という事で、コンパクトにスイングするにはKさんが今、無意識のうちに持っている意図や意味がとても重要になります。
それがKさんのスイングに大きく関係しているからです。

ちなみにKさんはスイングする為には身体のどの部分が最も重要だと思っていますか?
また、どこを動かす事でスイングをしようとしていますか?
まずは、これを教えてください。
これが分かれば、もっと具体的なアドバイスができると思いますので。

それでは、返信お待ちしています。」

Kさん
「早速のお返事ありがとうございます。

スイングは自分のイメージでは、足の付け根からスイングするイメージが理想です。
ですが、ボールを強く打ちたいと思い(回転をかけ厚い当たり)、かなり力が入り、テイクバックが大きくなります。
自分は、ボールに厚い当りで回転をかけストロークで粘るテニスが目標です。
強く打とうとすると、テイクバックが大きくなり、当りが安定しない感じがします。
そのため、テイクバックを小さくし、下半身の回転で打てたら、ストロークが安定するのではないかと考えています。
ボールを強く打とうとしすぎ、ですかね?」

戸村
「なるほど。
Kさんがイメージしている「足の付け根」が本当に正しいか、どうかは、このメールからはわかりませんが、下半身からスイングが始まるというのは非常に良いイメージだと思います。

では、下半身と上半身、そして、腕の連動はどういうイメージでしょうか?
強く打ちたいと思うと力が入り、テークバックが大きくなるという事は、テークバックを大きくしないと強く振れないとイメージしている可能性が高いですね。

ちなみに現時点で強く打ちたいとイメージする事自体は悪い事ではないと思います。
(将来的には「強く打とうとすればするほど、実は強く打てない」と気づく時が来ると思いますが)
ただ、問題は「強く打ちたい=腕が大きく動く」となっている事で、ここにイメージのギャップが存在しているような気がします。

そこで、下半身、上半身、腕の連動はどんなイメージなのか?
ここをちょっと整理してみましょう。

さて、Kさんは下半身、上半身、腕の連動はどういうイメージでしょうか?
Kさんのイメージを教えていただけますか。」

Kさん
「運動連鎖という事を、深く考えた事が有りませんでした。

今考えるスイングのイメージは足の付け根から(骨盤の切り返し)から回転が始まり、捻られている上半身がそれにつられて回り、上半身と同時に腕が前に振られるイメージはです。
あまり上半身から遅れて、最後に腕が振られるイメージはありません。

実際には、そのように動いていないようですが。
自分でビデオなど撮影すると、しっかりした体の捻りなど足りないようです。そのかわり、腕大きく引かれています。

実際にボールを打つときに、体の捻りが足りないのがイメージギャップになっているのでしょうか?
今度の練習でその辺を、気を付けようとするとそれがボールへの集中の妨げになるのでしょうか? 」

戸村
「なるほど、そうなんですね。

と言っても、運動連鎖を特に意識する事はないですよ、運動連鎖は元々、人間の身体に備わっている物なので、特に意識すると余計に違う動きになります。
ただ、Kさんの場合、潜在的に身体ではなく腕で仕事をする事をイメージしているようです。
その為に、知らないうちに腕が大きく動いてしまうのです。
ですが、これは特別な事ではなく、ほとんどの方が最初はそうなんです。
練習しているうちに腕ではなく、身体全体の動きで打つ方が強く正確に打てることが分かってくるようになります。
ですので、安心して、焦らず、練習していきましょう。

さて、それでは、今後どんな練習をするか?ですが、まずは、下記の動画をしっかり観察してみましょう。

腕は振る物ではなく、身体を横向きから前向きに向きを変える事で自然と前に振られる物である事を確認しましょう。
身体の向きが変わる動きと腕の関係を何度も観察してください。

何となく、イメージができるようになったら、次は素振りをしてみましょう。
「腕を振るイメージ」から「腕が振られるイメージ」に変えて行きます。
腕の力が抜けて来ると自然と腕が振られるように変わってくると思います。

まずは、ここからです。

次に、実際にコートに行って、練習をする時ですが、出来れば、最初は手出しの簡単なボールから始めるのがベストです。
その時に注意する事は、腕の緊張度を感じる事です。
腕や肩に力が入って、腕で仕事をしていないか?
力が抜けるようになると、自然と身体の向きが変わる事で腕が自然と前に出て来るようになります。
この感覚が分かると腕を大きく動かす事が逆にとても不自然である事が感覚的に分かってきます。
ただ、手出しの練習をする機会は中々ないかもしれませんが・・・

そして、普通に練習する時は腕の事やテークバックの事は忘れて、ボールに集中して練習をします。
先ほどの練習で、腕を大きく動かす必要がない感覚を体験していれば、特に意識しなくても、テークバックは段々コンパクトに変わっていくと思います。

理想的な練習はこんな感じです。
実際には中々この通りに練習する事は難しいかもしれませんが、参考にしてみてください。

また、何かあったら、いつでもご連絡くださいね。」

Kさん
「細かいアドバイスありがとうございます。
焦らず、コツコツ練習したいと思います。
これからもよろしくお願いします。」

さて、以上が今回のご質問への内容です。
私達の身体の動きには必ず意図や意味があります。
その意図や意味を変える事無く、動作だけを変える事は身体の中では大きな矛盾になります。
その矛盾は上達を阻害するだけではなく、怪我や故障、またはイップスなどの原因になります。

ただ、闇雲に動きを変える事は上達に結びつくわけではありませんし、場合によってはスランプの原因にもなるので注意が必要なのです。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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