世界的指揮者とテニス

いきなりですが佐渡 裕氏ってご存知ですか?

一万人の第九などで知られる日本を代表する指揮者の方ですが、この方の書かれた「棒を振る人生

もう読まれましたか?
とっても面白かったです。
私のような音楽がまったくの素人に音の世界の魅力を分かりやすく伝えてくれるんです。

音には一つ一つ感情や表情があって、その繋がりが「人を感動させる」
そんなイメージの世界を文字で伝えてくれるんです。
「この人は凄いなぁ」と純粋に感じました。
オーケストラのコンサートなんて全く興味なかったんですが、一度行ってみたくなりました。

お暇な時に一度読んでみてください。
イメージの世界が広がると思います。

さて、それでは、今日のテーマです。
今日はイメージについてお話してみます。

今紹介した佐渡裕氏の本でも音のイメージについて、描かれてましたが「音に表情や感情がある」
こんな事って考えた事ありますか?
専門家の方なら、当然の事なんでしょうけど、素人の私は考えた事がなかったです。

もちろん、歌なら分かるんです。
歌詞がありますし、それを聞けば状況がイメージできますから。

でも、そう言われると素人の私も何となくは理解できるんです。
例えば、ピアノの演奏だけを聴いても、気分が変わったり、場合によっては情景が浮かんできたりします。

これってまさにイメージの世界です。
つまり、イメージと言うのは感受性の世界でもあるんです。

理屈やロジックの世界じゃないんですね。
また単なる記憶の世界でもありません。

「感じる」事がとても重要な世界です。

例えば、テニスのフォアハンドのイメージと言えば、ラケットの振り方や身体の動かし方。
こういう物をイメージだと思いがちですよね。

でも、これって場合によっては単に記憶の世界になっているような気がします。
「錦織選手のフォアハンドは・・・」
「フェデラーのフォアハンドは・・・」
「今の最先端のフォアハンドは・・・」

ここに感受性があるでしょうか?
イメージの広がりがあるでしょうか?

ほとんどの方は記憶があるだけでイメージはないと思うんですね。
もちろん、「イメージでは駄目だ」と言っているわけではないんです。

それは始まりに過ぎないと言っているんです。
それよりも大切な事は実際に「感じる」事なんです。

例えば先ほどの音の世界。
「音を聞いて、音を記憶する世界」
「音を聞いて、音を感じる世界」

全く世界観が違うのは何となく想像できませんか。
では、どちらがより深く、広い世界なのか?
私は「音を聞いて、音を感じる世界」だと思うんです。

となれば、テニスでは?
「ボールを打って、ボールを記憶する世界」
「ボールを打って、ボールを感じる世界」

さて、どちらがより魅力的か?
私は後者だと思っているんです。

また、魅力的なだけではなく、テニスのレベルもそのほうが確実に上がります。

松岡修三氏は「今のテニス界の天才はフェデラーと圭だけだ」と言います。
「ジョコビッチとナダルはとんでもなくテニスが上手いけど天才ではない」とも言います。

これ、私も分かるような気がします。
私が感じているのは2人の感受性とイマジネーションなんです。

特に錦織選手にはこちらの想像を裏切る位のアイデアがあります。
その為に彼の試合はとても面白いんです。

これって記憶の世界じゃないんですね。
記憶の世界なら、予想がつきます。

でも、彼のプレーは予想がつかない。
場合によっては「錦織選手自身も予想できていないのでは?」
と最近私は思っています。

例えば、優れた作曲家は毎回、毎回全く違う曲を生み出します。
「これに近い物ではないのかな?」と思っているわけです。

つまり、「錦織選手は毎回ボールを打つ度に新しい曲を作曲するようにボールを打っている」
と考えれば、私的には非常に納得できるんです。

また、それが彼の魅力であり、天才と言われる所以ではないかと思うわけです。
もちろん、これらは私の勝手な想像です。
本当のところはわかりません(笑)

でも、イメージの世界は記憶だけではなく、感受性の世界である事は間違いありません。

さて、あなたのテニスはどんな世界ですか?
「ボールを打って、ボールを記憶する世界」?
それとも
「ボールを打って、ボールを感じる世界」?

私は「ボールを打って、ボールを感じる世界」をおすすめします。
感じ方なんて人ぞれぞれ、答えなんて無いんです。
理想もありません。

ただ、自分が感じる事を楽しめばいいんです。
そうすりゃ、勝手にイマジネーションが広がってどんどん上手くなります。

実はそんなテニスの世界があるんです。
ぜひ、そんなテニスを楽しんでください。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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