フェデラーの試合の流れの掴み方

今回はフェデラーの試合の流れの掴み方についてお話したいと思います。

フェデラーはスーパーオールラウンダーと呼ばれるほど、全てのテクニックレベルが非常に高いプレーヤーです。
ですが、彼はテクニックにばかり頼った選手ではありません。
試合の流れを掴むのが非常に上手い選手です。

また、そうでなければ、世界NO1の座をあれほど長く維持する事などできるはずがありません。
さて、そのフェデラーが相手選手にある流れを自分に引き寄せる流れの掴み方が非常に分かりやすい試合があります。

それが、2009年の全豪オープン、フェデラーとベルディヒ試合です。
序盤はベルディヒは絶好調、フェデラーは攻められ続け、圧倒されて2セットを奪われます。

ところが、セットカウント0-2、ゲームカウント3-3、ベルディヒの15-0から一気にフェデラーに流れが傾き始めます。
ここでベルディヒは簡単なスマッシュからポイントが取れずに最後はフォアボレーをミスします。

このポイントからベルディヒはこれまででは考えられなかったミスが出るようになります。
そして、フェデラーはこのゲームをブレークし、このセットを6-4で奪い返します。
第4セットも6-4、そして最終セットは6-2で取ってゲームセット。

1本のイージーミスで流れを手放すのが非常によくわかる試合です。
ぜひ、ご覧ください。

ちなみに最初の2セット、フェデラーは焦る事なく、淡々とついていくプレーをします。
相手に怒涛のように攻められても、必要以上に自分からギアを上げる事はありません。

決められても、決められても、無理に仕掛ける事なく、できるだけ安全にプレーします。
そして、相手のウイニングショットに食らいついて、何とか返球します。
それでも最初の2セットはベルディヒはそのボールを普通に決めていきます。

ところが、第3セットでベルディヒの集中力が切れます。
そして、チャンスボールをミスするのです。
後は先ほどご説明した通りです。

トップ選手の試合であれ、アマチュア選手の試合であれ、試合には必ず流れがあります。
試合の流れが自分に向いている時は相手がミスをしてくたり、思いもよらないショットが決まったりします。

ところが、逆に流れが相手に向いている時は、普段ならしないミスをしたり、相手のファインショットが決まったり・・・
とにかく、何をやっても上手くいきません。

試合していればば、必ず経験してする事だと思います。
試合に勝つにはこの流れを自分に引き寄せる事がとても大切です。

流れを自分に引き寄せる事ができれば、無理なく試合に勝つ事ができます。
逆に流れが相手に向かうとよほどの事がない限り、勝つ事はできません。

では、流れはどのように引き寄せる事ができるのか?
流れを引き寄せるには大きく2つの方法があります。

1つは相手が流れを手放すのを待つ方法。
そして、もう1つは自分で流れを引き寄せる方法。

試合の流れはプレーヤーの集中力の波と非常に密接に結びついています。
簡単に言えば、「集中力の高いプレーヤーに流れが向く」と考えて良いでしょう。

お互いの集中力が拮抗していれば、大きな流れは生まれません。
ところが、どちらか一方の集中力が高くなり、拮抗状態が崩れると試合の流れは一気に集中力の高いプレーヤーに向かっていきます。

では、「相手が流れを手放す」とはどういう事か?
これは相手自身が集中力を下げてくれる場合です。
多いケースはチャンスボールのミスです。

拮抗した状態で相手のファインショットを何とか返球した・・・
でも、相手の目の前にチャンスボールになってしまった・・・

ところが、このチャンスボールを相手がミスをしてしまった。
ここから、相手は集中力が下がり、ミスが急に増え始めた。

こういう時は相手が自ら集中力を下げてしまった事で試合の流れが一気にこちらに向いてきたわけです。

では、もう1つの自分で流れを引き寄せる方法とは?
これは自らの集中力を高め、プレーのギアを上げて、相手を引き離す方法です。
パフォーマンスの高さで相手を凌駕し、自分に流れを向かせる方法です。

この2つの方法は明確に分けれる物ではありませんし、実際にはその時々で、両方が混ざり合って存在します。
ですが、試合が強くなるには2つの引き寄せ方を知って、上手く使いこなせるようになると良いです。

ちなみに特に身につけたいのが前者の方法です。
アマチュアのプレーヤーで試合中、最後まで、流れを手放さず、マッチポイントを手に入れるプレーヤーは非常に少ないです。
どんなに調子が良くても、必ず、どこかで集中力を下げる時間帯があります。
この時まで、自分はギアを上げずに、ただ、我慢してついていきます。
そして、相手が気落ちしたところで一気に流れをこちらに引き寄せます。

ただ、流れを引き寄せると言っても、特別な事をする必要はありません。
自分は今までと同じようにただ、淡々とプレーすれば良いんです。

相手が流れを手放したと言う事は車で例えると相手はギアを上げすぎて、エンジンが故障してしまったような物です。
ですから、相手の車の速度は急激に遅くなります。

ここで焦って追い抜く事はないんです。
そんな事をすれば、自分の車も故障してしまいます。

相手の車の速度はだんだん落ちてきます。
ですから、自分は今までと同じ速度でも結果的に相手を抜く事ができます。
もちろん、弱気になって、ギアを下げるのは良くありません。

相手が生き返ってしまいます。
自分はただ、ギアを上げすぎないように淡々とプレーするようにします。

相手に攻められるとどうしても焦って、自分のギアも上げてしまいがちです。
ですが、それは自分からリスクを犯すことで結局、流れは相手に向いてしまいます。

相手が流れを手放すまで我慢する事は簡単ではありません。
ですが、そのような試合ができるようになると試合は非常に安定します。

ぜひ、この試合を参考にしてみてください。
きっと、あなたの試合にも役にたつと思いますよ。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

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