テニスに必要なリラックスと脱力の違い

今回はテニスに必要なリラックスと脱力の違いについてお話ししたいと思います。
多くのプレーヤーは脱力する事が必要と考えていますが、実はこれは非常に危険です。
脱力する事を意識するとレベルの高いショットを打つ事が出来なくなるからです。

もちろん、筋肉の「力み」があると色々な弊害を生みます。
ですが、だからと言って脱力するわけではないのです。

では、まず、脱力とリラックスの意味を確認しましょう。
それぞれの言葉の意味を調べると。

【脱力】
からだから力が抜けて、ぐったりしてしまうこと。また、意欲・気力が衰えること。気持ちの張りがなくなること。
【リラックス】
精神や肉体の緊張をほぐしてゆったりとすること。くつろぐこと。

このように書かれています。
もちろん、これは言葉の意味なので、必ずしも全ての方が脱力を意識すると、ここで書かれているようなイメージで動こうとしているわけではないでしょう。
ですが、脱力をイメージするとどうしても、「ダラ~」と身体の力を抜いてしまう事をイメージする方が多いと思います。
残念ながら、このように、脱力するとレベルの高いショットを身につける事はできなくなります。
理由は身体を動かす為に、最も大切な筋肉の伸張、収縮の感覚を磨く事が出来ないからです。

確かに脱力すると、ラケットの重さを利用しやすいというメリットは生まれるかもしれません。
ですが、ラケットの重さを利用するだけでは相手のボールの威力が上がると返球する事ができなくなります。
ボールを打つ為には「身体の力が抜けて、ぐったりとしている」状態では駄目なのです。

では、テニスのレベルアップの為にはどのような状態が必要なのか?
まず、一つは筋肉がリラックスしている状態。
つまり、「肉体の緊張がほぐれてゆったりとしている」状態です。
そして、もう一つ大切な事、それは「筋肉が伸張している状態」です。
レベルの高いプレーヤーの動きを観察するとリラックスしているが、全身にハリが感じられるのが分かると思います。
先日、イメージトレーニング用にフェデラーのフォアハンドの動画を紹介しましたが、こちらでも紹介しますのでご覧ください。

ご覧いただくと分かると思いますが、非常にリラックスしていますが、脱力して身体が緩んでいるわけではありません。
全身に緩みがなく、ハリがあります。
その理由はそれぞれの部位で必要な筋肉の収縮と伸張がバランスよく行われているからです。
決して、脱力して身体を緩めているわけではないのです。

筋肉は伸ばされると縮むと言う特性を持っています。
その為に、力を入れて、身体を動かそうとするのではなく、逆に筋肉を伸ばしてやれば良いのです。
そうすれば、次の瞬間には筋肉は自動的に縮んで、力みを感じる事無く、自然な動きをしてくれます。
このような動きは再現性が高く、また、エネルギーも非常に大きい物です。

例えば、こちらの画像のフェデラーの背中、黒い円のあたりをご覧ください。

Tシャツが斜めに波が出来ている事から、このあたりの背中の筋肉が十分にストレッチされている事が分かります。
左肩から生まれる捻りがこの部分の筋肉を伸ばしているわけです。
このような筋肉のストレッチが全身で行われています。
その為に、脱力した「緩み」ではなく、「ハリ」が生まれるわけです。
そして、この「ハリ」を作る為に必要な状態が「リラックス」と言うわけですね。
筋肉に力みがあると伸ばす事ができませんから、「ほぐれて、ゆったりとした状態」である事が重要だという事です。
これがテニスに必要なリラックスと脱力の違いです。

ちなみに、「どうしてもリラックスできずに力んでしまう・・・」
こんな方は多いと思います。
その理由はテークバックで必要な部分がストレッチされていない事が原因です。
ですから、どうしても力んでしまう方は脱力を練習するよりも、ショットするために必要な筋肉がストレッチされているようなテークバックを身につける練習をするのが効果的です。
先ほども言ったように、力んでいては、ストレッチする事が出来ないので、必要な部分がストレッチされているようなテークバックが分かれば、自然と筋肉が適度にリラックスし、それでいて、緩みが無く、ハリがある動きに変える事ができます。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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