ストロークやボレーが安定しない人が勘違いしている事

テニスの上達の為に
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こんにちは。
フィーリングテニスの戸村です。

今回は「ストロークやボレーが安定しない人が勘違いしている事」
こんなテーマでお話しします。

テニスにおいて、安定性は特に必要な要素の一つ。
素晴らしいプレーであっても、それが単発であれば、実力とは言えません。
安定して再現できる事が実力と言えます。

では、どうすれば、安定したプレーが出来るのか?

一般的には「同じ打点で打つ」「同じフォームで打つ」など、技術に焦点を当てる事が多いと思います。
ですが、実は技術に焦点を当てても、安定したプレーには中々なりません。

何故なら、不安定なプレーの本当の正体は技術では無いからです。

実は私達の身体の機能は「変化する要素」と「変化しない要素」の二つに分ける事が出来ます。
そして、テニスのパフォーマンスは「変化する要素」と「変化しない要素」の掛け算で現れます。
その為に、変化する要素が変化してしまうと本来は変化しない要素であっても、変化してしまう、つまり不安定になります。

逆に言えば、安定したプレーとは、変化する要素が安定している状態の事を指します。

では、変化する要素とはどういう物か?
変化しない要素とはどういう物か?
それぞれをご説明します。

【変化する要素】
・感情:喜怒哀楽などの感情
・生理:健康状態や自律神経の働きなど
・意欲:やる気、元気など

変化する要素は、感情、生理、意欲、この3つです。
これらは、瞬時に変化する可能性を持っています。

感情:理不尽な事があれば、瞬時に怒る、嬉しい事があれば、瞬時に喜ぶなど
生理反応:びっくりすると呼吸が速くなるなど
意欲:褒められれば、やる気が出て、怒られればやる気を失うなど

このように、これらの要素は、ほんの一瞬でその状態が変わります。

では、次に変化しない要素です。

【変化しない要素】
・知能:知識、知恵
・体力:筋力、持久力、瞬発力、視力など
・基本技術:走る、飛ぶ、投げる、打つなどの体力を使った基本的な動きの技術
・応用技術:フォアストローク、バックストローク、トップスピン、バックスピンなどの戦略、戦術を実行する為に必要な技術 

変化しない要素はこれら4つです。

例えば。
知能:「2×2=4」と理解した人は今日も明日も答える事が出来る
体力:腕立て伏せが10回出来る人は明日も出来る(長いスパーンで変化する)
基本技術:100mを10秒で走れる人は、明日も走れる(長いスパーンで変化する)
応用技術:自転車は一旦乗れるようになると明日も乗れる

このように、これらの要素は緩やかに変化する可能性はありますが、先ほどの変化する要素のように瞬時に変わる事はありません。

先ほどもお話ししたように、一般的にはプレーが不安定になると「技術が原因である」と考えられがちです。
ですが、それは違います。

技術は本来、変化しない要素です。
ところが、テニスのパフォーマンスはこれらの要素が重なり合って表現される物です。
その為に、変化する要素が変化してしまうと、変化しない要素である技術も変化してしまう、つまり、不安定になってしまうのです。

安定したプレーを身につけるには、この本質的な原因に着目する必要があります。

この事が分かれば「安定したプレーの為に必要な物は何か?」が分かります。
それは、変化する要素を安定させる事です。

つまり「感情」「生理」「意欲」
この3つです。

スポーツでメンタルタフネスやメンタルトレーニングが必要なのはその為です。

ただ、ほとんどの方は、この事を感覚的に知っていると思います。
何となくでも、自分の内面がプレーに影響している事を感じているからです。
ですから、本当はその直観に従って、「感情」「生理」「意欲」を安定させる練習をすれば良い訳です。

ところが、現実は、そうではなく、技術に焦点を当てて練習する方が非常に多いです。

その理由の一つは技術は目に見えるが、メンタルは目に見えないからでしょう。
技術は目に見えるので頭では理解しやすいのは確かです。
ですが、不安定なプレーの本当の正体ではありません。

本当の正体は変化する要素が変わってしまう事です。
ここに積極的に取り組む以外安定したプレーを身に付ける事は出来ません。

では、どうすれば、変化する要素を安定させる事が出来るか?
実は答えはとてもシンプルです。

感情:楽しさでプレーする
生理:呼吸を適切にする
意欲:結果に焦点を当てず、知的好奇心でプレーする

この3つです。
それぞれの詳細を説明すると、長くなるので、今回は割愛しますが「楽しむ」「適切な呼吸」「知的好奇心」これらを実践する事で、変化する要素が安定します。

ちなみに、この3つを分かりやすく体現している選手がいます。
それはメジャーリーガーの大谷翔平選手です。

如何なる時も、楽しそうにプレーをしている彼を見ていると、この3つを実践している事がとても良く分かると思います。

もちろん、彼ほどのパフォーマンスを発揮する選手はほんの一握りです。
ですが、同じ課題に取り組む事は我々にも可能です。

ぜひ、ご自身の練習に取り入れてみてください。
その取り組みは間違いなく、更なるパフォーマンスの向上に繋がると思います。
良かったら参考にしてみてください。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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