テニスのメンタル

テニスの上達の為に
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さて、今日は今更ながら「メンタルとは」をテーマにお話ししたいと思います。
昔はメンタルトレーニングと言えば、ごく一部のトップ選手を対象にしたトレーニングでした。

ところが、今はスポーツ選手に限らず、ビジネスマンを始め、あらゆる職種の方にも必要な物として認識されつつあります。
子供達でさえ、その必要性が話題になるほどです。

ちなみにテニスはメンタルスポーツと言われるほど、メンタルがプレーに与える影響は非常に大きいです。
これにはいくつかの理由があります。

まず、一つ目はテニスのプレー自体が繊細で少しの誤差がミスに繋がる事。
それだけ、求められる感覚がシビアだという事ですね。

そして、もう一つは自分のミスは即、相手のポイントになる事。
その為に、ミスが勝敗に直結します。

そして、もう一つが勝敗が1ポイント1ポイントの積み上げで決まる事。
テニスは野球のように一発逆転がありません。
その為に、確率が勝負を決定します。

これらがテニスをメンタルスポーツと呼ぶ、大きな理由だと思います。

例えば、ウインブルドン決勝で競り合っている時のラリーをご覧になった事があると思います。
テレビで観ているだけなのに、その一打、一打に息が詰まりそうになる事があります。

ただの観客でさえ、そうなのですから、プレーヤーにかかるプレッシャーは相当な物である事は想像に難くありません。

ちなみに、テニスはメンタルがプレーに与える影響が大きいのはウインブルドンの決勝だからではありません。
テニス自体がそういうスポーツなのですから、誰がプレーしても、その影響は非常に大きいです。

と言うより、むしろ、初心者の方のほうがその影響は大きいかもしれません。
サーブを入れるだけでも、プレッシャーを感じる事はとても自然な事です。

そう考えると、メンタルはテニスの上達とは切り離せない物だという事が分かります。
決して、試合の強さや上級者に必要な物ではないわけです。

さて、そのようなメンタルですが、そもそも一体何なのか?
検索してみるとこう書かれています。
「メンタルとは心に関するさま。精神的。心理的」

このように一般的にはメンタルは心の問題として定義されています。
その為に、メンタルトレーニングのほとんどが心理学に基づいて、心や精神力を鍛える物です。

実はこれがとても厄介なのです。

結論から言うと、私はメンタルを心や精神の問題とは考えていません。

理由は簡単です。
心理学に基づくメンタルトレーニングを実践しても結果が出なかったからです。

様々な方法でかなりの期間、検証しましたが、どれも効果を感じる事が出来ませんでした。
と言うより、むしろ、逆にストレスを感じる場合の方が多かったです。

そもそも、心や精神力を鍛えると言っても抽象的でどうすれば良いかが分かりません。
もちろん、その為に、心理学的にアプローチするわけですが。

でも、考えてみてください。
「ポジティブに考えましょう」と言われてポジティブに考えれるなら誰もが苦労はしません。
自分だって、ネガティブに考えたいわけではないのですから。

同様にして。
「リラックスしましょう」
「ストレスをコントロールしましょう」
「自信を持ちましょう」
・・・・

確かにこれらが出来れば、とても素晴らしい事です。
ですが、そうしたくてもそれが出来ないから困っているわけです。

では、メンタルとは何か?
私はメンタルを集中力だと考えています。

厳密に言うと、「メンタル=集中力」と言うわけではなく「集中力を高めると結果的にメンタルが鍛えられる」と言ったほうが良いかもしれません。
いずれにしても、集中力を磨く事でメンタル的な問題が改善されていく事は間違いがありません。
そして、それと同時にテニスの上達が加速していきます。

逆に言えば、集中力を高める事が出来なければ、技術を身に着ける事もプレッシャーに強くなる事も難しいと言う事です。

例えば、こんな事を感じる事はないでしょうか?

「初めての人と練習すると緊張する」
「レシーブが苦手で中々上手くならない」
「ネット前で構えると落ち着かない」
「リラックスして、バックハンドが打てない」
「トスが安定して上がらない」
・・・・・

一般的には、これらは技術の問題だと思われています。
その為に、練習して、上達すれば、解消されると考えられがちです。

でも、残念ながら、技術練習を繰り返しても、ほとんど解消される事はありません。
何故なら、これらの悩みの根底にはメンタルの問題が隠れているからです。

その為に、技術ではなく、集中力を高めるとどうなるか?
面白いほど、簡単に問題が解消していきます。

こうして考えると、テニスのプレーのほとんどがメンタルに影響されている事が分かると思います。
つまり、技術はメンタルを土台にして作られるという事です。

これはパフォーマンスレベルに関係がありません。
初心者の方であっても、上級者の方であっても同じです。

そのレベルに応じて集中力を高めなければ、レベルアップ出来ません。

例えば、中級レベルを脱却するには上級レベルのパフォーマンスを身に着ける必要があります。
ところが、中々それが身に付かないと言う場合は集中力が中級レベルにとどまっている事が大きな原因の一つです。

これを解消するには集中力を上級者レベルに引き上げる事が必要になります。
そうすると、脳が入手する情報のレベルが上がり、その結果、上級レベルのパフォーマンスを身に着ける事が出来ると言うわけです。

技術練習はしているにも関わらず、レベルが伸び悩んでいる方のほぼ全てがこれと同じ事が原因です。
この場合は、一旦、技術に目を向けるのを止めて、ボールへの集中力を高めてください。

そうすれば、自然と技術レベルも一段階高い物を身に着ける事ができるようになるんです。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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