グリップエンドとラケットヘッドの扱い

テニスの上達の為に
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こんにちは。
フィーリングテニスの戸村です。

今日は「グリップエンドとラケットヘッドの扱い」
こんなテーマでお話しします。

少し前に「上達する為には4つのステップがある」とお話ししました。

1.ボールに触れる
2.ボールを捕まえる
3.ボールを移動させる
4.出力を上げる

上記の4つです。

この4つで最も重要なのが「1.ボールに触れる」と「2.ボールを捕まえる」です。
この感覚を磨かないとテニスは中々上達しません。

「4.出力を上げる」為には若干トレーニングの要素も必要になりますが
「3.ボールを移動させる」つまり、ボールをコントロールする感覚は1と2の感覚を磨けば、自然と伸びていきます。

そこで、今回は「2.ボールを捕まえる」為の感覚を磨くポイントについてお話しします。

テニスボールはラケットのスイートスポットに当てれば、捕まるわけではありません。
「ボールを捕まえる」とはラケット面に乗っている時間を長くする事です。

テニスのインパクトは3/1000秒~5/1000秒と言われています。
非常に短い時間です。

ですが、短い時間であっても、ラケット面にボールが乗っている時間は存在します。
この時間をどれだけ長くする事が出来るか?

レベルアップするにはここが非常に重要です。

ラケットの真ん中に当たる ⇒ インパクトの時間が短い
ボールを捕まえる ⇒ インパクトの時間が長い

と言うわけです。

では、どうすれば、長くボールを捕まえる事が出来るか?

ここで重要になるのがグリップエンドとラケットヘッドの扱いです。

結論を言うと。
「グリップエンドとラケットヘッドは出来るだけ一緒に移動させる」
こんな感覚が鍵になります。

一般的には「グリップエンドからボールに向かう方が良い」とイメージされがちです。
ですが、このイメージは非常に危険です。

グリップエンドからボールに向かうと、ラケットヘッドが遅れてしまいます。
そして、その遅れを取り戻す為に、ラケットヘッドを急加速させる必要があります。

いわゆる「ボールを叩く」ような動きになるわけです。
確かにこうする事で、簡単にボールにエネルギーを与える事が出来ます。

ただし、このようにラケットヘッドが急加速する動きではボールを捕まえる時間は非常に短くなります。
その為に、ボールコントロールは滅茶苦茶難しくなります。

精度や再現性を求める事は出来ない動きと言えます。
つまり、上達には結びつかないと言う事です。

それに対して。
「グリップエンドとラケットヘッドは出来るだけ一緒に移動させる」動きはどうか?

この動きであれば、ボールを叩く事が無くなり、ボールを長くラケット面に乗せておく事が出来ます。
それが精度、再現性に繋がるわけです。

では、本当にグリップエンドとラケットヘッドを一緒に移動させる事が出来るか?
実はこれは不可能です。

ラケットには長さがあり、実際に手で握っているのはグリップ部分です。
グリップとラケットヘッドを全く同じように前方に移動させる事は出来ないんです。

ですが、少しでも、ラケットヘッドが遅れないように。
少しでも、グリップエンドだけが先に進まないように。

そんな動きを練習する事がインパクトの瞬間を少しでも長くする事に繋がるわけです。

私にも経験がありますが、安易に出力を求めると、間違いなくと言っても良いほど、グリップエンドを引っ張ります。
こうすると簡単にボールが飛んで行きます。

ですが、ボールは暴発気味に飛んで行き、ボールをコントロールするのが非常に難しいです。
メンタル的にも安心して、ボールを打てません。
いつも、どこに飛んで行くか、不安が付きまとうからです。

ところが、ラケットヘッドが遅れないように、グリップを引っ張らないように。
ラケット全体を移動させます。

こうすると、ボールを長くラケットに乗せる事が出来ます。
そして、長く乗った分だけ、安心してボールが打てます。

この感覚を得る為には、出来るだけラケットを振らない事です。
ラケットを振らずに、腕をしっかりと動かし、拳の位置を移動させる事です。

そうする事で、ラケットヘッドが遅れないような動きに変わっていきます。

ただし、ここで一つ出て来る問題が出力不足。
ラケットを振らずに全体が移動するようになると、今までよりも出力が下がります。

それは当然の事です。
今まで、ラケットヘッドを急加速させていたわけですから。
それを止めれば、出力は下がります。

これを補うには、身体を使って出力する必要があります。
つまり、こういう事です。

ラケット、腕 ⇒出力を止めて、ボールを捕まえる事に専念
身体 ⇒ 全身を変化させてボールへのエネルギーを作りだす

この状態が出来ると、ボールを捕まえつつ、威力を与える事が出来ます。
これが目指すべき技術です。

その始まりが「グリップエンドとラケットヘッドは出来るだけ一緒に移動させる」感覚です。

ちなみに「グリップエンドからボールに打ちに行く」感覚の人がこの感覚で打つのはかなり違和感があります。

これは私自身が経験した事ですが、ボールが飛ばないので、滅茶苦茶やりにくいです(笑)
最初は気持ちよく打てないので、ある意味、我慢も必要です。

ですが、この感覚が分かり、ボールが捕まり始めると、以前と比べ物にならないくらい気持ちよくボールが打てます。
そして、精度、再現性、さらに威力も上がります。

腕、ラケットはボールを捕まえ、体幹で出力。
つまり、身体全体でボールを打つからです。

更なるレベルアップを目指す方はぜひ、参考にしてみてください。
本日のお話しは以上です。

いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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