記憶する練習から気付く練習へ

テニスの上達の為に
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今日のテーマは
「気づく練習の為のポイント」です。

常々お話ししているように、記憶する為の練習ではテニスは中々上達する事が出来ません。
覚えるテニスは上達すればするほど、より多くの覚えるべき物が生まれてきます。

そして、頭の中は「するべき事」で支配され結局は「頭では分かるけど、身体が上手く動かない・・・」
こんな状態になってしまいます。

テニスは感覚でする物です。
言い換えれば、感覚は身体に任せる動きとも言えます。

例えば、歩くという運動を考えてみてください。
頭で考えなくても、前後左右に動く事も、階段を登る事も、または、氷の上を歩く事も出来ます。

これらは全て頭で理解して覚えた物ではありません。
身体が感覚として身につけた物です。
ですから、考えなくても身体に任せて動く事が出来ます。

テニスも基本的には同じ事です。

歩くとの同じように、身体に任せた動きでプレーする必要があります。
その為には記憶する練習ではなく、気付く練習が必要です。

ところが、「気づく練習」は口で言うほど簡単ではありません。

頭では「気づき」が大切と分かっていてもついつい、何かを意識して「覚える練習に」なりがちです。
では、なぜ、「気づく練習」が中々出来ないのか?

実は「気づく練習」⇒「覚える練習」に変わってしまうにはいくつかの理由があるのです。

1.言われた事や考えた事を意識して練習する方が楽だから
2.気づく為には客観的にアンテナを張る必要があるから
3.気づきを得るまでに時間がかかるから

検証するとだいたいこの3つに当てはまるようです。
では、少し解説します。

1.言われた事や考えた事を意識して練習する方が楽だから

確かに何か覚える物を意識して練習する方がポイントが明確ですし、分かりやすいです。
そして、「努力した」と言う満足感や充実感を得る事が出来ます。

2.気づく為には客観的にアンテナを張る必要があるから

気づきは自分の想像や考えの外側にあります。
その為に、主観的ではなく、客観的に、それも全体にアンテナを張る必要があります。
興味が偏っていると中々気づけない事ばかりです。

3.気づきを得るまでに時間がかかるから

気づきはすぐに気づける物もありますが、レベルが高くなってくると、繊細な違いが
ヒントになっている場合が多く、「1時間練習しても何も気づけない」
こんな事も少なくありません。

気づきの練習が出来ないポイントはこんな感じです。
中でも特に大きいのが3つめのポイントです。

最初は「気づく」事を目的に練習を始めても何も気づきがないと、ついつい、頭が何かを練習し始めます。
そして、結局は「覚える練習」に終始します。
こんな状況に陥っている方は少なくありません。

テニスの練習で「焦り」は禁物です。
焦れば焦るほど、感受性は低下します。
そして、練習の効率は非常に低くなります。

何の気づきが無くても、焦らず、プレーを楽しむ事です。

ボールに集中し、テニスを楽しんでいるとある時「!!」と閃きます。

「なるほど!こうすれば、こんなボールが打てるんだ!」
「なるほど!この時はこんな感じで動けば良いんだ!」
「なるほど!この状況はこんなボールを返球すれば良いんだ!」

こんな閃き、つまり、「気づき」が生まれます。
これがテニスの上達です。

テニスは「気づき」の数だけ上達します。
逆に言えば、気づきのない練習は効果の低い練習だと言えます。

闇雲に練習しても、身体を動かした充実感や疲労感を得る事は出来ます。
テニスを始めて間もない頃はこれでも良いと思います。

ですが、経験年数が増えて来るとこれではテニスは確実に停滞します。
これは能力の問題ではありません。

本来は備わっている「能力の引き出し方」の問題です。

例えば、スマートフォンには様々な機能(能力)が備わっています。
ですが、それを引き出す事は出来ているでしょうか?

いくら機能が備わっていてもその引き出し方に問題があれば、「宝の持ち腐れ」です。

私達の身体も同じです。
焦らず、落ち着いて練習する事がとても大切です。

繊細で小さな「身体の声」に耳を傾けなければ、「気づき」や「閃き」に気づけないからです。

あなたにはまだまだ無限の可能性が備わっています。
焦らず、落ち着いて、ボールに集中しましょう。

そうする事で「記憶する練習」から「気づく練習」に変わっていく事が出来ますよ。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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