「イップスなんて技術不足だよ」と言う方がおられます。
ですが、本当でしょうか?
私はそうは思いません。
理由は昨日まで普通にできていた事が急に出来なくなるからです。
確かに、「技術レベルが低いために、安定していないから、急に出来なくなった」と言う考え方もできますし、そのような状態が存在する事もわかります。
例えば、野球であれば、安定して送球する為の手首や肘、腕、肩の使い方・・・
テニスであれば、ラケット面の合わせ方や、ボールを捕らえるタイミング・・・
ゴルフであれば、クラブヘッドをコントロールする感覚、体幹の捻り戻しや、股関節の使い方・・・
どんなスポーツであっても、高い技術レベルが伴わないと、イメージした結果を出す事はできません。
その為に、技術を身につける練習をする事が必要であり、技術が低ければ、イメージした結果を出せないのは確かにその通りです。
ですが、イップスを経験した者から言わせると、その状態とイップスは全く違う状態なのです。
これは実際にイップスを経験した者でなければ、分からないかもしれません。
私自身は過去にサービスでイップスを経験しているので、その違いが明確に分かります。
ちなみに、「イップスは技術不足」と決めつけて練習を増やすのは非常に危険です。
何故なら、イップスに余計に拍車をかける可能性が高いからです。
人間は回数を重ねると必ず、記憶として残っていきます。
簡単に言えば、癖のような物です。
つまり、イップスの状態で練習を繰り返すと、イップスの癖をより強く記憶させる事になるのです。
これは数多くのイップスの方を指導してきて感じる事ですが、イップスが発症してから、数多く練習してきた方ほど、治るまでに時間が必要になります。
逆に、イップスが発症してからの練習期間が短いほど、早く完治します。
これはイップスの刷り込み現象の違いです。
数多く刷り込めば、その分、強い記憶として残る事になり、抜け出すのに時間がかかります。
ですから、万が一、「あれ??イップス??」と思うような事があれば、焦って、練習を増やさない方が良いです。
焦って練習を増やすと、かえって泥沼にはまり込んで、状況が悪くなる可能性が高いです。
ただ、何もしないで、自然と治っていく物でもありません。
治す為の練習が必要です。
ですので、イップスで悩み始めたら、できるだけ、早く、専門家に相談する事をお勧めします。
私で良ければ、「お問い合わせ」から、相談メールをお送りください。
イップスから抜け出すヒントをお渡しします。
本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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