ボールを味方につける

テニスの上達の為に
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今日のテーマは「ボールを味方につける」です。

テニスは相手と直接コンタクトする事はありません。
ボールを使って、相手と競い合うスポーツです。

その為に、相手からのボールには相手の「意思」や「意図」が乗せられて飛んできます。
つまり、この時、ボールは「相手の味方」とも言えるわけです。

「相手+ボール」>「自分」

これでは、勝負は不利です。

そこで必要になる事が相手から飛んできたボールを自分の味方につける事です。
そうすれば。

「相手」<「自分+ボール」

こうなります。
もちろん、相手もまた、自分の味方にして、こちらに返球してきます。

こうして、お互いが相手の味方であったボールを上手く、自分の味方に取り込めているとラリーが続くわけです。
逆に言えば、相手の味方であったボールを自分の味方に出来なかった時に「ミスが出る」とも言えます。

つまり、安定したプレーを身につける為には「テニスボールを自分の味方にする」事が上手になる必要があります。
では、どうすれば、相手の味方であったボールを自分の味方にする事が出来るか?

分かりやすいように人間関係に例えて考えてみましょう。

相手は自分とは違う意見を持っています。
そんな相手に一方的に自分の意見を押し付けて、相手は味方になってくれるでしょうか?

そんな事はありませんよね。
ただ反発しあって、交渉は決裂するはずです。

まず、大切な事は相手の立場や言い分をしっかり理解する事です。
「相手の立場になる」と言っても良いかもしれません。

そうして、相手と同調し、その上で自分の考えや想いを伝えて自分の事を理解してもらう。
つまり、先に相手を理解し、そして、次に自分を理解してもらう。
そうすれば、相手を味方に引きこむ可能性が見えてきます。

実はテニスボールも同じ事です。

安定しないプレーヤーはいつも自分の想いをボールにぶつけようとします。
ボールの事などお構いなしです。

先ほどもお話ししように相手から飛んで来るボールには相手の意思や意図が込められています。
そのままでは、ただ、ボールと反発しあうだけです。
自分のイメージ通りのボールが返球できないのはボールと反発しあった結果です。

ボールが暴発し、ボールがどこに飛ぶか分からないのは闇雲に自分の想いをぶつけているからです。

先ほどもお話ししたように、まず、必要な事はボールを自分の味方に引き込む事です。
その為には、何も考えず、耳を澄まし、目を凝らし、ボールに集中する事です。

そうして、相手の味方であるボールと同調する事です。

中々安定したプレーが出来ない人はこの時に、頭の中で自分のする事をイメージしています。
つまり、ボールの事より自分の事に興味を持っているわけです。

その為に、ボールを味方に出来ず、相手の味方のボールに対して、自分のイメージをぶつけていきます。
これでは、ボールに自分の意思や意図を乗せれるわけがありません。

ですが、ボールに同調し、ボールを味方にするとどうなるか?

不思議とボールが打ちやすくなります。
そして、ボール自らが自分のイメージしている所に勝手に飛んで行ってくれます。

特に狙いもしていないのに、自動的に飛んで欲しい所に飛んで行ってくれるのです。
その時、ボールが自分の味方になってくれている事を実感します。

ボールが自分の事を理解してくれて、自らがそれを実行してくれているように錯覚します。
まさに、心強い味方として相手コートに飛んで行ってくれます。

と言っても、次の瞬間には相手の味方として、こちらのコートに返球されるのですが(笑)

このような表現は抽象的でボールと同調した経験がない方には中々想像する事は難しいかもしれません。
ですが、本当の事です。

ただ、逆の経験をしている方は多いと思います。
それは、狙えば、狙うほど、コントロールが乱れるという経験です。

ボールコントロールは意志の力で何とか出来る程、単純な物ではありません。
狙う気持ちで何とか出来る物なら、テニスは簡単です。

ですが、現実は違います。
まずは、相手のボールに同調する事が必ず、必要になります。

ただし、相手のボールに同調し、自分の味方にする事が出来さえすれば、あとは自動的にイメージ通りにボールが飛んで行ってくれます。

ボールに同調し、ボールを自分の味方につけた時のテニスはとても心地良い物です。
ぜひ、あなたにもそんな体験をして欲しいと思います。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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