今日のテーマは「素振りの重要性」です。
テニスが上達する為には質を上げる必要があります。
特に大人のテニスフリークにとって、テクニックの質を高める事は非常に大切になります。
理由はとても簡単です。
体力的な向上は中々期待できないからです。
まだ、成長過程のジュニアの場合、体力的な成長がテニスの質を高める事に繋がるので、成長するだけでテニスの質が高まる可能性があります。
ですが大人の場合は同じようにはいきません。
体力のピークは過ぎているので、後は低下していくのが自然の摂理です。
今、この時が体力的に一番高い状態と言うわけです。
つまり、大人の場合は体力は低下するにも関わらず、テニスのパフォーマンスは向上させると言う、一見矛盾に思える状態を作り出す必要があるのです。
その為にはテクニックの質を高める事は最も重要な事です。
では、質はどうしたら高める事ができるか?
質は量から生まれると考えられがちですが、実はただ、量を繰り返しても中々質の変化には繋がりません。
もちろん「量は必要が無い」と言っている意味ではありません。
量が必要なのは間違いが無い事です。
ですが、ただ、同じ練習を繰り返しても、質の変化には繋がらないのです。
それが証拠にテニスは10年経つとほとんどの方は上達が止まってしまいます。
始めた頃は目に見えて上達していきますが、ある程度のレベルになると練習をしても中々変化が見られなくなります。
これは練習の量だけでは質は変化しない事を表しています。
では、質を高める為にはどんな練習をしたら良いのか?
もちろん、方法は無数にあります。
限られた練習でしか、質を高められないわけではありません。
ただ、一つ、確実に言える事は「今まで気が付かなかった事に気が付く事」
これが必要な事は間違いがありません。
質が高まる時は必ず、何らかの「閃き」や「ヒント」が必要になります。
「ああ!なるほど!」
「そうか、こうすれば、良いんだ!」
こんな体験を頭ではなく、身体で感じる事が必要になるのです。
つまり、質を高める為の練習は何らかの気づきが生まれやすい状況を作る事がとても効果的と言うわけです。
そこでお勧めの練習の一つができるだけゆっくりと動作をする事です。
普段の動きよりも意図的にゆっくりと動く事で今まで、気が付かなった事に気が付く事ができる可能性が高まります。
例えば、普段は車で移動する道を歩いて移動してみてください。
車の時には気が付けない事でも歩くと色々な事に気が付く事ができますよね。
これと同じ事です。
速過ぎると一瞬で通り過ぎてしまう為に気がつけない事でも速度を落とせば、気づけることがたくさんあります。
これはテニスでも全く同じ事が言えるのです。
そういう意味で、わざと意図的にゆっくりと素振りをする練習はとても効果的です。
自分の身体の動きの特徴がとても良く分かります。
私達の身体は自分がイメージしているようにはほとんどの場合、動いていません。
試しに自分がボールを打っているところをビデオに撮ってみると良いと思います。
自分のイメージとは全く別人がボールを打っている事がわかります。
テクニックの質を高める為にはこの動きを少しずつでも、イメージしている動きに近づけて行く必要があります。
この動きを磨いていかなければ、質が高まる事はありません。
その為には意図的にゆっくりと素振りをする事はとても効果的なのです。
わざとゆっくりと素振りをします。
そして、その瞬間、瞬間で自分の身体がどのように動いているのかを感じます。
最初は自分の身体の動きが分からないと思います。
ですが、ただ、とにかく、感じます。
そうすると段々、自分の身体がどのように動いているかが分かってきます。
この気づきがテクニックの質を高める閃きやヒントに繋がります。
自分の身体がどのように動いているかが分からないまま、ただ、練習の量を繰り返しても、実は質の変換には繋がらないのです。
先ほども言ったように体力は20代前半をピークに必ず衰えて行きます。
にも関わらず、テニスのパフォーマンスを向上させるには、自分の身体をイメージと直結させる事が必要になります。
段々とイメージ通りに効率よく動かす事がテニスの質を高めてくれる唯一の方法です。
意図的にゆっくりと素振りをする練習は非常に地味な練習です。
ですが、実践すると色々な事に気が付く事ができます。
ぜひ、試してみて欲しいと思います。
本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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