早速ですが、今日は「無心」についてはお話したいと思います。
テニスボールを打つ時にはただ、無心でボールと向き合う事。
これがとても大切です。
頭や心が騒がしい状態では、テニスは中々上手くなれません。
頭と身体、また心と身体が干渉しあって、上手く動けなくなるのです。
いつもお話しする事ですが、一般的にはテニスは頭で理解して、課題を意識して改善しないと上達しないと考えられています。
ですから、頭と心は常に身体に命令を与える指導者でいる必要があります。
逆に身体は頭や心から命令を受けないと上手く動く事ができない生徒のようです。
ですが、本当にそうなのでしょうか?
あなたの身体はあなたの頭や心の指導が無ければ、上達する事ができないのでしょうか?
実はそうではありません。
身体は頭や心に命令されなくても、自然と上達する能力を備えています。
私達は赤ちゃんの時は歩く事も話す事もできません。
ですが、誰に教わるわけでもなく、また、頭や心が命令する事もなく、ちゃんと出来るように成長します。
これは身体が自然と上達する能力を備えているからです。
つまり、無心でも身体は進化、成長できるのです。
と言うよりも無心でなければ、身体は自由に動く事ができず、成長できません。
例えば、それは、過保護にされて何も挑戦できなくなった子供のようです。
子供が成長する為には新しい経験を積むしかありません。
そして、ミスや失敗から学ぶ事です。
自らが行動する事無く、親から言われた事だけしか経験しなければ、どんな子供に育つでしょう?
本来の能力を伸ばす事ができないのは容易に想像できると思います。
もちろん、新しい経験にはミスや失敗が付き物です。
どんな事であっても、最初から上手く出来る事はありません。
ですが、成長する為には、誰に言われるわけでもなく、自らが行動する事自体がとても大切なのです。
その為に、親には「見守る力」が問われるわけです。
「ああだ、こうだ」と指示、命令するのではなく、ただ、見守るわけです。
そして、子供に自由を与えます。
こうして子供は自然と成長します。
これは頭や心と身体にも同じ事が言えます。
身体はミスや失敗を繰り返しながら自らが学びます。
その為に頭や心は身体のミスや失敗を「見守る力」が必要になるのです。
そして、この「見守る力」こそが「無心」と言うわけです。
見守る事は簡単な事ではないかもしれません。
焦れば、結果が気になります。
また、間違いを正したくなります。
また、効率を求めてしまいます。
そうするとついつい口出ししたくなります。
そう考えると、「見守る力」には忍耐が必要かもしれません。
無心も同じです。
テニスボールを打つ時に頭や心が焦っていると、中々、無心になれない物です。
ついつい身体に「ああしろ、こうしろ」と命令します。
ですが、これでは身体はストレスを貯めるだけです。
もちろん、自由に動く事もできません。
どうか、あなたの身体が自然と成長するのを見守ってあげて欲しいと思います。
あなたの「見守る力」を伸ばしてください。
「見守る力」が伸びれば、それだけ無心でボールに向かう事ができます。
過去や未来に囚われず。
悪い結果や良い結果に囚われず。
ただ、無心でボールを打ってみましょう。
これほど、楽しくテニスをプレーする秘訣はありません。
そして、また、それはテニスが最短で上達する最強の練習方法です。
ただ、楽しんでいるだけで、勝手に上達してしまうのです。
あなたにはぜひ、そんなテニスを身につけていただきたいと思います。
本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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