誰もがプレッシャーに強くなれます

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先日ある生徒さんとお話していて、プレッシャーのお話になりました。
その方は試合になるとプレッシャーを感じて、普段通りにプレーできないと悩んでいました。

プレッシャーは試合になれば誰もが感じるものです。
プレッシャーを感じる事が悪いわけではありません。

ですが、プレッシャーを感じているとパフォーマンスが下がるのも事実です。
では、どうすれば、プレッシャーを感じず、プレーする事ができるか?

今日はプレッシャーについてお話したいと思います。
まず、知っていただきたい事はプレッシャーは誰もが感じる可能性があるという事です。

「プレッシャーに強い」「プレッシャーに弱い」は素質や才能ではありません。
生まれつき、強い人もいなれば、逆に弱い人もいないんです。

スキルとして身に付ける事ができる物です。
では、どうすれば、プレッシャーに強くなれるか?

それはプレッシャーに強くなるレールに乗ることです。
テニスをしている時にはプレッシャーに弱くなるレールとプレッシャーに強くなるレールがあります。

プレッシャーに強くなるレールに乗ってしまえば、
特にプレッシャーに強くなろうとする必要もありません。
普段と同じ、またはそれ以上のパフォーマンスを発揮する事ができます。

逆にプレッシャーに弱くなるレールに乗れば、どうあがいても、プレッシャーに打ち勝つことはできません。
体は固くなり、普段通りに動く事ができません。

では、このレールの違いは何か?
それは、意識の違いです。

プレッシャーに強くなる意識は「現在進行形」
逆にプレッシャーに弱くなる意識は「過去形と未来形」

つまり、過去や未来が気になっている時はプレッシャーを感じ、逆に今に集中できていると自然とプレッシャーを感じないと言う事です。

試合になるとプレッシャーに弱い人はプレー中に過去と未来を行ったり来たりしているんです。
例えば。
「打ち終わったショットを評価、判断する」(過去形)
「ボールの結果が気になる」(未来形)

これらはプレッシャーに弱くなるレールに乗っている典型です。
残念ながら、このような意識状態ではプレッシャーを感じるのは当然の事で、
どうあがいてもプレッシャーに打ち勝つ事はできません。
逆にプレッシャーを感じないようにプレーしようとすればするほど逆にプレッシャーは増幅します。

では、現在進行形の意識とは?
それは、ボールの結果を評価、判断せず、ただ、ボールに意識を乗せ続けるだけです。

どんな結果であってもそれを受け入れて、ひたすらボールに集中し続ける。
そんな状態がプレッシャーに強いレールです。

プレッシャーに弱いプレーヤーはこのレールに乗る事を練習しなければいけません。
ところが残念な事にプレッシャーに弱いプレーヤーほど、結果をコントロールしようと練習します。

その為にいつも、過去と未来を旅します。
「さっきはここが悪かったから(過去)今度はもっとこんな風に・・・(未来)」

こんな感じで練習するわけですね。
いかがです?
見事に過去と未来を行ったり来たりしているでしょ?

残念ですが、これではいくら努力してもプレッシャーに強いレールには乗れません。
根本的な部分を間違っています。

プレッシャーはテニスのテクニックが上達したり、上手くボールが打てるようになったからと言って感じなくなる物ではありません。

もし、それが正しいなら、初級の人より、中級の人、中級の人より、上級の人はプレッシャーを感じなくなるはずですよね。

でも実際はそんな事はありません。
まず、この間違いに気が付く必要があります。

プレッシャーに強くなるにはテニスのレベルは関係がありません。
ただ、意識の状態をコントロールする練習をするのです。

これがプレッシャーから解放される唯一の方法です。

とは言う物の、過去や未来を気にする人が「現在進行形になれ」と言ってもすぐに身につける事ができないのも事実です。

思考にも癖があります。
過去や未来を旅する癖がついている人が現在に居続ける為にはそれなりに練習が必要です。

ですが、練習すれば、ちゃんと身に付ける事ができます。
あとは、その練習をするか?
それとも、「わかっているけど、ついつい気になってしまう・・」状態のままでいるのか?

それはそのプレーヤー個人の問題です。
自分自身が「現在進行形でプレーする」決断をする事です。

そうすればだんだん、プレッシャーに強くなっていきますよ。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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