今日は少し體の使い方についてお話ししたいと思います。
テーマは「脇の使い方」です。
テニスに限らず、脇を締める事はとても大切です。
脇が締まった状態は體が強く安定した状態になるからです。
逆に脇が甘いと體は弱くなり、不安定になります。
テニスにおいては、脇が甘いとボールとコンタクトした時にその衝撃を強く感じます。
その結果、ボールに負けるようなインパクトになり、威力も出ませんし、ボールコントロールも甘くなります。
簡単に言えば「気持ちよく打てない」と言う事です。
ところが、脇を正しく締める事が出来ると、インパクトでボールに負けなくなります。
その為に、振り抜きが良くなり、威力、精度ともに上がります。
ですから、脇の使い方はとても大切なポイントになります。
では、どうすれば、脇が締まるのか?
実はここで勘違いする方が非常に多いです。
「脇を締める」とは単純に脇の部分の空間を狭くする事ではありません。
大切なポイントは肩甲骨の動きです。
肩甲骨が適切に動くと脇が締まった状態になります。
逆に脇の空間を狭くしても、肩甲骨が適切に動いていないとそれは「脇を締める」状態ではないんです。
では、少しその動きを紹介します。
まず、両腕を開き、肩の高さに上げてみてください。
そして、手のひらを地面に向けます。
この時、脇は開いています。
これは分かりやすいと思います。
では、次に両腕を下におろしてください。
そのまま下ろすと手のひらは體の側面に向けていると思います。
この時、脇には空間が全くありません。
でも、実はこの状態は脇が開いています。
なぜなら、肩甲骨が脇が締まった状態になっていないからです。
つまり、脇の部分に空間はないけれど「脇が空いている」状態になるわけです。
次にもう一度、両腕を開き、肩の高さに上げてください。
ただし、今度は手のひらを空に向けます。
この時、脇と體の間には大きく空間が出来ています。
ところが、この状態は脇が締まっています。
なぜなら、肩甲骨が脇が締まった状態と同じになるからです。
つまり、脇に空間があるにも関わらず「脇が締まった」状態になるわけです。
このように「脇を締める」とは単純に脇の部分の空間を狭くすると言うわけじゃないんです。
別に脇の部分の空間を狭くする必要はなく、大切な事は肩甲骨の状態です。
また、手のひらの向きだったりするわけです。
ここを勘違いしていると「脇を締める」と聞くと単純に脇の空間を狭くしてしまいます。
こうなると體は弱い状態のまま、ボールとコンタクトします。
更に拙い事に腕も使えない詰まった状態になります。
これでは、気持ちよくボールを打つ事は不可能です。
この脇の使い方はサーブ、ストローク、ボレー、スマッシュ、全てのショットに言える事です。
上手く打てないショットはまず、間違いなくと言っても良いほど、脇の使い方が拙いはずです。
フォアストローク、フォアボレー、片手バックハンドでは、特にその傾向が強いです。
脇が正しく締まった状態でボールとコンタクトできるようになると、自分では力を入れていないのに、自然にボールが飛んで行きます。
また、振り抜きが良くなるので、とても気持ちよくボールが打てます。
苦手なショットはインパクトで自分の脇がどのような状態になっているのか?
一度チェックしてみてください。
何か、ヒントが見つかるかもしれません。
本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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