テニスのスイングとは骨を最適な位置に移動させる事です。
先日も紹介したように、筋肉は骨を動かす為に存在します。
骨を適切な位置に移動させる事で、運動エネルギーが生まれます。
この運動エネルギーをボールに伝える事でボールを飛ばす事が出来るのです。
骨の位置が適切な位置に移動させる事ができないと筋肉は骨の位置がずれた分をカバーする必要が出てきます。
この状態は筋肉でボールを打っている状態です。
この時、筋肉は必要以上の緊張状態になります。
ボールの打球感が強く残り、「ボールをしっかり打っている」充実感は感じる事ができるでしょう。
ですが、本来は骨自体が適切な位置に移動させて打つ事ができると筋肉には不要な緊張が発生しない為に、打球感を強く感じる事はありません。
ただ、「スパッ」振りぬけた心地良さだけが残ります。
そして、自分はボールを強く打ったつもりはないにも関わらず「ボールはイメージしている以上のスピードで飛び出していく」そんな状態になります。
例えば、直径2㎝、長さ20㎝の円柱が二つあると考えてください。
断面が垂直に綺麗に切断されている円柱なら、円柱の上に、円柱を乗せる事は簡単なのが想像できると思います。
これは最適な位置に二つの円柱が位置しているから起こる事です。
それに対し、二つの円柱が少しバランスが崩れた状態だとどうなるか?
手で支えてあげないと上の円柱が落ちてしまう事になります。
実はこの状態が筋肉でボールを打っている状態です。
骨の位置が本来の位置に移動させる事ができていれば、筋肉は骨を支える必要が無くなります。
この状態でボールをヒットする事ができれば、筋肉はリラックスしたまま、骨が移動する運動エネルギーをボールに伝える事でボールを飛ばす事が出来るのです。
日本古来の武道にはいわゆる「達人」と呼ばれる人達が存在します。
彼らは年齢や体力、筋力に関わらず、驚異的なパフォーマンスを発揮します。
彼らが身につけている技術とはそういう技術ではないかと考えています。
つまり、高い技術レベルを身につけるとは「最小のエネルギーで最適な位置に骨を移動させる事」なわけです。
筋肉はそのように骨を動かす為に最小のエネルギーを発生させるのに使う物なんですね。
「筋肉を使ってテニスをする」から「骨を動かしてテニスをする」にイメージを変えてみてください。
とても面白い発見がいろいろ見つかりますよ。
本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただきありがとうございます。
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