今回はダブルスの時の目線についてお話しします。
この話題は今までも何度もお話しているのでもうご理解いただいている方も多いと思います。
ただ、非常に質問が多い&勘違いしている方が多いので再度お話しますね。
まず、この動画ご覧ください。
Bryan Brothers 2011 Cincinnati Semifinals
これはブライアン兄弟とインドのブパシ、パエスのダブルスです。
世界最高峰のダブルスプレーヤー同士の対戦です。
さて、注目して欲しいのはブパシ&パエス(白いウェアのペア)の目線です。
少しの間、ボールを追いかけないでブパシ、またはパエスの目線だけを追い続けてください。
いかがです?
常にボールを見続けているのがお分かりですか?
ボールが自分よりも後ろ、つまり、雁行陣の後衛にボールが言った時もボールを見続けています。
これは彼らがボールだけに意識を向け続け、「ボールに乗っている」状態を維持し続けているに他なりません。
それに対してブライアン兄弟はどうか?
彼らはブパシ&パエスほどは見続けてはいません。
目線にムラがあります。
見ている時と見ていない時があるんです。
彼らのレベルでさえ、ボールへの集中力にムラがあると言う事でしょう。
それでも、自分が前衛でネットについている時、ペアがレシーブする時は後ろまでちゃんとボールを見ている事が非常に多いです。
ちなみに彼らが実践しているこの目線(前を見ないでボールを見続ける目線)は一般的なテニスの指導の現場では間違った方法です。
通常は「後ろは見てはいけない」と指導されます。
理由は「後ろを見ると遅れるから」
これって本当でしょうか?
もし、本当に遅れるなら世界のトッププレーヤーはどうしてこんな事をしているのでしょう?
彼らは特別で一般のプレーヤーと違うから??
私はそうは思いません。
私は「彼らは本質を追求した結果、特別なレベルまで到達した」と思っています。
つまり、ボールが自分の前にあろうと、後ろにあろうと関係なく、見続ける事、と言うより「ボールだけに集中し続けた結果、目線が常にボールから離れない」
こんな状態を維持する事を練習するべきなのです。
でも、残念ながら、勘違いしている指導者やプレーヤーが非常に多いです。
その結果、間違った練習をしているので上達が止まってしまうのです。
実際、ブパシやパエスのように目線がボールから離れないように指導をすると、驚く程反応が良くなって、ダブルス中のミスが激減します。
別にボレーの練習をする訳でも、ストロークの練習をする訳でもありません。
ただ、ボールへの集中の仕方(目線の使い方)を指導するだけです。
詳細はこちらの実践DVDでご紹介しています。
ぜひ、ご覧ください。
こちらのDVDで紹介しているようにちゃんとボールに集中できればテニスのレベルが急激に上がるのです。
これって本当にもったいないと思いませんか?
ただ、間違った情報を信じているだけで上達が止まってしまっているのですから。
本当に多いです。
「当たり前」「常識」こんな風に思われているけど、実は間違いだと言う事。
逆に言えば、テニスが上達するのに一番大切な事は
「当たり前」や「常識」に惑わされない事かもしれません。
それぐらい、「当たり前」「常識」は信用できないんです。
あなたにはぜひ、正しい本質を練習して欲しいと思います。
本日は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
フィーリングテニス
戸村基貴
写真提供:小林一仁(zonephotography)
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