フォアハンドのテイクバックをコンパクトにするには?

テクニック解説
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今回はフォアハンドのテイクバックをコンパクトにする方法についてお話ししたいと思います。
テニスにおいてテイクバックは非常に大切です。
レベルの高いショットはレベルの高いテイクバックからしか生まれません。

何事も準備が非常に大切なのは物事の本質です。
準備不足であるにも関わらず、質の高い結果が出る事はありませんし、また、仮に一時的に良い結果が出たとしても、それは単に偶然でしか、ありません。
再現性は非常に低いのです。

さて、では、具体的にテイクバックの質を高めるにはどうしたら良いか?
その一つがコンパクトなテイクバックです。
不必要に大きなテイクバックはコントロールの精度を失うだけではなく、かえってパワーや威力も失う事になります。

「ボールを飛ばしたい」
「強くヒットしたい」
こんなイメージを持つと、どうしてもテイクバックが大きくなりがちですが、実は逆効果です。
大きなテイクバックではパワーをロスし、強くヒットする事が出来なくなるのです。

では、どうしたらコンパクトなテイクバックを身につける事ができるか?
まず、最初に大切な事はテイクバックに対するイメージを変える事です。
大きなテイクバックをしてしまう人の特徴はテイクバックでラケットや腕を準備しようとする事です。
このイメージで準備をするといくら頭で「コンパクトにしよう」と意識をしても、必ず、大きくなってしまうのです。

その理由は腕やラケットが移動してしまうからです。
本来のコンパクトなテイクバックは体幹の準備は必要ですが、腕やラケットの移動は非常に小さい物です。

では、こちらの画像をご覧ください。


出典:Roger Federer – Forehands in Slow Motion (2016)

これはフェデラーのテイクバックを後ろからみた画像です。
ここで注目してほしいのはラケットヘッドの位置と拳の位置です。

どちらもが胸の前側に位置しているのが分かると思います。
決して、背中側まで移動させていないのです。
これがコンパクトにテイクバックする為に最も大切なポイントです。

ラケットヘッドや拳の位置が背中側に移動すればするほど、スイングには外向きの遠心力が働き、ボールへの威力を失います。
もちろん、スイングが円軌道に近くなるので、精度も失う事になります。

ですが、このようにラケットヘッド、拳の位置が胸側にセットされているとスイングの軌道は直線運動に近くなり、その分、精度、威力共に増す事ができます。
コンパクトなテイクバックを身につける為にはまず、この事を理解しておく必要があります。
ラケットや腕を準備するのではなく、体幹を準備するだけで、テークバックはほぼ完了するという事です。

例えば、野球のバッターが構えている状態をイメージしてみてください。
これはバッティングのテイクバックの状態ですが、この時、ほぼ、全ての打者が自分の胸側にバットヘッド、拳の位置をセットしています。
基本的にはテニスのフォアハンドのテイクバックも同じイメージで良いのです。

つまり、ラケットや腕を「コンパクトに準備しよう」とイメージしている時点でテイクバックは不必要に大きくなります。
「ラケットや腕は準備せず、体幹を準備する」このようなイメージを持てるようになるとテイクバックは自然とコンパクトな物に変化していきます。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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