バックハンドスライスが浮く理由

テクニック解説
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今回はバックハンドスライスが浮いてしまう理由についてお話ししたいと思います。

バックハンドスライスを練習し始めるとまず、最初に出て来る悩みがボールが浮いてしまうと言う症状です。
ボールが浮いた状態ではボールコントロールも良くなりませんし、また、ボールに威力を与える事もできません。
しっかりとボールを捕えつつ、強いスライス回転をかける事が上達の為には非常に大切です。

では、どうして、ボールが浮いてしまうのか?
実は理由はとても簡単です。

テークバックした時のラケット面の向きに問題があります。

では、まず、フェデラーのスライスのテークバックをご覧ください。


出典:Roger Federer – Slow Motion Slice Backhand in High Definition, Australian Open 2011

ここで注目してほしいのは彼のラケット面の向きです。
これは横から撮影した画像ですが、ラケット面が全く見えないのが分かると思います。
ラケット面が打球方向を向いているので、ラケットのエッジがこちらに見える状態になっているわけです。

実はスライスでボールが浮いてしまう方はここでラケット面が打球方向を向かないで、横を向いてしまいます。
つまり、横から撮影すると「ラケット面が見える」という事です。
スライスが浮いてしまう方は全てと言って良いほど、ここに問題があります。

一般的にはスライスが浮く理由は
「ラケット面が上を向いている」
「スイングがダウンスイングになりすぎている」

このように言われる事が多いと思います。
ですが、実はこの二つはあまり関係がありません。
と言うより、スライスを打つ為にはこのどちらも必要な要素なのです。

スライス回転をかけるには多かれ少なかれ、必ず、ダウンスイングが必要です。
また、ダウンスイングするにも関わらず、ネットを超すだけの弾道の高さが必要です。
その為にはラケット面は上を向かなければなりません。

ですから、「ラケット面を上に向ける」「ダウンスイングする」はスライスには必要なのです。
ラケット面がかなり上を向くなら、より、ダウンスイングすれば、スライスの回転量が増えるだけで、何も問題は無いのです。
ですから、残念ながら、「ラケット面が上を向いている」「スイングがダウンスイングになりすぎている」のアドバイスをいくら練習してもバックハンドスライスは上達しません。

問題はテークバック時にラケット面が打球方向ではなく、横に開いた状態になる事なのです。
こうなるとインパクトでボールの勢いに負けて、グリップの位置だけが前に進み、ラケットがボールの下をくぐってしまいます。
これがスライスが浮いてしまう原因です。

確かにバックハンドスライスが浮いてしまう方は非常に多いです。
ですが、その原因は非常にシンプルです。
ただ、テークバックの時にラケット面が準備できていない事です。
ここを修正すれば、バックハンドスライスは劇的に変化します。

ぜひ、先ほど紹介したフェデラーの画像と同じ角度から、ご自分のスライスを撮影してみてください。
そして、ご自分のラケット面がどちらを向いているかチェックしてみましょう。
その理由が一目瞭然でわかるはずです。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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