テニスに必要な味見とは?

テクニック解説
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今回のテーマは「レシピと味見」です。

味見はお料理が上手になるには必須ですよね。
料理にはレシピと言う物が存在しますが、残念ながら、レシピを再現するだけではお料理は上手になる事はありません。
やはり、自分の舌で味見をする事がお料理では最も重要なんです。

確かにレシピがあると非常に便利です。
レシピがある事で、おおまかな全体像を知る事ができます。

どんな素材が必要か?
どんな順番で調理をすれば良いのか?

こんな事がわかります。
ですが、味のハーモニーはとっても繊細で微妙です。
レシピでは書き表す事ができないんです。

ですから、レシピは目安にして、味見に頼らないといけないわけです。
味見とは言い換えれば、自分の感覚です。
自分の感覚で感じ、自分の感覚を頼りに再現できるようにならなければ、お料理は上達しません。

実はテニスの上達もお料理の腕が上達するのと非常によく似ています。
まさに相手のボールを「料理する」んです。

その為にはレシピに頼っていてはいけません。
自分で味見する事がとても大切です。

ラケットの振り方や、身体の使い方などは全てレシピです。
確かに知っていると便利な物ですが、それらを正しく実現しても結局ボールを上手く「料理する」事はできないんです。
レシピはおおまかな全体像として捉え、味見し、そこから感じた事を大切にしなければいけないのです。

テニスにおいての味見とは「フィーリング」です。
ガットを通して感じるボールを打った時の感触です。

ボールがあなたの体にどんな影響を与えたか?
これを注意深く感じないといけません。

テニスのインパクトは0.003秒程度と言われます。
こんなわずかな時間の間に起こった衝撃を感じ取る必要があるのです。
頭の中に雑念があれば、何も感じ取れずに打ち終わってしまいます。

ですが、集中し、インパクトの瞬間の味見を繰り返すことで、だんだん「どんなフィーリングの時、どんなボールが飛んでいくか?」がわかってきます。
これはお料理で味見を繰り返す事で、味のハーモニーのバランスが良くなり、美味しい料理が作れるようになるのと同じです。

0.003秒と言う非常に短い時間です。
最初はなかなか良くわからないかもしれません。

ですが、集中して味見をしているうちに必ず、いろいろな事がわかってきます。
ただ、レシピに頼っていては話は別です。
レシピ通りに正しく再現する事を意識している限りは繊細で微妙なボールを「料理する事」はできないんです。

次回の練習ではボールの味見をテーマにしてみてください。
今まで感じる事がなかった新しいヒントがきっと見つかると思いますよ。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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