さて、早速ですが、今日のテーマです。
今日は「行為と時間」についてお話しします。
早い物で、私がテニスレッスンを始めて、もう、36年になろうとしています。
流石にこれだけの間、テニスのレッスンをしていると上達が早い人とそうでない人には傾向がある事が分かってきます。
今日お話しするのもその一つです。
実はテニスは時間が非常に大切です。
タイミングと言っても良いでしょう。
ボールをコントロールするのも時間やタイミング。
良いフォームや打ち方を身につけるのも時間やタイミング。
効果的な配球をするのも時間やタイミング。
全て、時間やタイミングがキーワードです。
ところが、残念な事に伸び悩む方は時間にあまり興味を持ちません。
その代わりに、行為にばかり興味を持ちます。
つまり、本来は「いつするか?」が大切なのに、「何をするか?」
こればかりを意識し、練習をするわけです。
例えば、ボールをコントロールするのはボールとの時間合わせです。
タイミングが合えば、ボールはコントロールされます。
その為に、「いつ、打つか?」を練習すれば、すぐにボールコントロールは良くなります。
ところが、一般的には「どうやって振れば良いか?」ばかりを指導されます。
その為に、プレーヤーも振り方や打ち方ばかりを気にしがちです。
残念ながら、これでは、いつまでも時間を感じる事が出来ずボールコントロールは良くなりません。
こんな話をすると、「そうは言っても、正しく振れないといくらタイミングが良くても上手く打てないでしょ??」と言う方がいます。
気持ちは分かります。
私も昔はそう思っていましたから。
ですが、それも違うんです。
実は考え方が逆なんです。
ボールとの時間が合って、タイミングが合うと、自然で無理のない身体の動きを身につけていくのです。
つまり、正しいフォームや打ち方は時間を合わせる事で自然と身に付いていく物なんです。
配球についても、同じです。
展開や配球がレベルアップしない方は、「どこにどんなボールを打てば良いのか?」ばかりを習い、練習します。
つまり、「行為」を練習するわけですね。
ですが、配球で大切なのも、やはり「いつ打つか?」です。
例え、正しいと思われる配球であっても、打つ時を間違えれば、逆にピンチを迎えます。
そこに打つタイミングを肌で感じ、身につけていく事が大事です。
いずれしても、テニスの上達には時間が非常に大切です。
ですが、先ほども言ったように「時間」にあまり興味を持たない方がいます。
その代わりに「行為」ばかりを練習します。
これはとても残念な事です。
出口のない迷路に自ら飛び込んでいくような物です。
ただ、こうなってしまう大きな理由があります。
それは、「テニスは「行為」を練習する事で上達する」と言う常識があるからです。
テニススクールや指導DVD、動画、解説・・・・
テニスに関わるありとあらゆる情報のほとんどが「行為」に関する事ばかりです。
これでは、「行為」に興味を持ってしまうのも当然の事です。
ですが、あなたにはその世界に染まらないので欲しいのです。
この世の中は4次元で成り立っていると言われています。
縦、横、高さの立体、つまり3次元の空間に4つ目の要素「時間」を足した4次元です。
4次元でテニスをするわけですから、時間を外すわけには行かないわけです。
行為に興味を持ってテニスをすると言う事は縦、横、高さの3次元でテニスをすると言う事です。
ですが、それではテニスが難しくなります。
理に合わない事をするからです。
もっと「時間」に興味を持ってみてください。
必ず、何らかの新しいヒントが見つかるはずです。
本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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