テニスが上達する一番の秘訣

テニスの上達の為に
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さて、今日のテーマは「テニスが上達する一番の秘訣」です。

実は先日、小学校、2、3年生の男の子とお父さんがテニスをしている光景を目にしました。
どこのテニスコートでも見られるごくありふれた光景です。

ですが、それは見ていて、気持ち良いものではありませんでした。
と言うのは、私にはお父さんの態度がとても高圧的に見えたからです。

ちなみにお父さんのテニスの力量は一般的なスクールでいえば、中上級クラスと言ったところでしょうか。
決して、特別上手な方ではありません。

子供さんはどこかのジュニアスクールに通っているのでしょう。
ラリーが安定して続くレベルではなく、「まだまだ、これから」と言った感じです。
とは言うものの、私から見れば、動きやセンスはお父さんよりも断然素晴らしく「そのまま自然に伸ばしてあげてほしい」と思いました。

ただ、残念ながら、あのままでは、彼の素晴らしさが伸びる事はないでしょう。
なぜなら、お父さんが口やかましく、色んなアドバイスを与え、彼に自由にプレーさせていないからです。

ちなみに、その後、彼は練習が進むにつれてどうなっていったか?

だんだんと動きが硬くなり、画一的な決まった動きをするようになっていきました。
その結果、彼は生き生きとした、躍動感溢れるプレーを失いました。

彼の最大の長所が消えてしまったのです。
そして、何より、一番大きな変化は彼が楽しそうにプレーしなくなった事です。

いかがでしょう?
同じような光景を見る事はありませんか?

少なくても私はこのような光景を頻繁に目にします。
私はこのような光景を見る度に、残念でとても悲しい気持ちになります。

お父さんの気持ちが分からない訳ではないのです。
一生懸命だからこそ、熱心に教えてしまうのでしょう。
ただ「良かれと思って」している事が実は全く真逆の結果を引き起こしています。

ちなみにお父さんが子供さんに与えたアドバイスが正しかったか、それとも間違っていたか?
それは私にはわかりません。
どんなアドバイスも試してみないと結果は分からないからです。

ところが、ただ、一つ。
お父さんは決定的な間違いを犯しています。

それは、彼の楽しさを奪った事です。

これだけは間違いなく言える事なのです。
どんなに正しく的確なアドバイスであっても、「テニスの楽しさ」に敵うアドバイスは存在しません。

「好きこそものの上手なれ」と言う諺があります。
これは本質です。

好きな事は自然と集中し、様々な情報を幅広く、自動的に蓄積していきます。
ですから、「一生懸命に努力」しても「好きでしている」人には敵わないのです。

つまり、テニスが最も上達する秘訣は「テニスが好きである事」です。
これに勝る方法はありません。

そして、この秘訣を手に入れる為に最も大切な事は「テニスが楽しい」と思えるか、どうかです。

楽しく感じない物を好きになれるか?
これは非常に難しいと思います。
楽しいと感じるからこそ、好きになっていくのが自然な流れだからです。

さて、この事に気付けるとこのお父さんが最大の間違いを犯している事が分かると思います。

彼がこのままお父さんとの練習を続けるとお父さんとのテニスが楽しくなくなる可能性があります。
そして、それは、テニス自体の楽しさを失う事にもなりかねません。

もちろん、彼が「お父さんの愛情ゆえの厳しさ」と理解すれば、その危険は回避できるかもしれません。
ですが、小学生低学年の彼にそれを求めるのは酷だと思うのは私だけでしょうか。

いずれにしても、テニスが上達する秘訣は「テニスが好きである事」です。
その為には「テニスって楽しい!」と感じる事が最も大切です。

特別な練習などしなくても「楽しい」と感じている時は間違いなく伸びています。
逆にどんなに正しくて効果的な練習をしていても、プレーヤー自身が楽しさを感じていないのであれば、その効果は非常に疑問です。

今回は私が目にした「ある光景」についてお話ししましたが、これは私達にも同じ事が言えます。

プレーヤーが「楽しい!」と思える事が何よりも大切なのです。

この事に気付けるとテニスへの取り組み方が変わります。

テニスコーチがするべき事は「テニスの楽しさを引き出す事」です。
そして、テニスプレーヤーがするべき事は「テニスを楽しむ事」です。

ところが、残念ながら、ついついこの本質を忘れてしまいがちです。
目先の目標に惑わされ、焦りが自分を支配するからです。

申し訳ない事に、私は今でも、この本質を忘れてしまう時があります。
頭ではわかっているはずなのに、やっぱり、焦って本末転倒します。

そして、上達する正しい方法や効果的な方法に囚われます。
その度に反省を繰り返しています(笑)

ですが、あなたはこの落とし穴にハマらないでください。

テニスはいくら上達しても、悩みは尽きません。
でも、焦らないでください。

そんな時こそ、全てを忘れて、頭の中をシンプルに。
そして、テニスをただ楽しむようにしましょう。

これが最も大切な事です。

全ての練習、課題、目標は「テニスの楽しさ」の上に成り立つものです。
本末転倒にはくれぐれもご注意くださいね。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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