テニスのグリップについて

テニスの上達の為に
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今日は少しテクニック的なお話しをしたいと思います。
テーマは「グリップ」です。

テニスにはフォアストローク、バックストローク、フォアボレー、バックボレー、スマッシュ、サービス、の6つのショットがあります。
一応、それぞれのショットによってグリップの持ち方が違います。

もちろん、フォアボレーとバックボレーは同じグリップで持っていたり。
ボレーとスマッシュが同じだったり。
または、サービスとバックストロークが同じだったり。

人によって様々です。
ですから、厳密に言えば、6つのショットに対して、6つのグリップが存在すると言うわけではありません。

また、別の角度から考えれば、同じフォアストロークであっても、正しいグリップが一つ確立されているわけでもありません。
厚いフルウエスタングリップから薄いイースタングリップ迄、いろんなグリップがあります。
これはフォアストロークだけではなく、バックストローク、ボレーなども同じです。

つまり、グリップは無数に存在するという事になります。
そう考えると、一見すると正しいグリップなど存在しないようにも考えられます。
実際に世界のトップ選手も誰一人、同じように持っているわけではありません。

では、「グリップは何でも構わないのか?」と言うとそういう訳ではないのです。

先ほどもお話したように、誰もに当てはまる絶対的なグリップは存在しません。
ですが、それ以上に大切な事があります。

それは自分にあったグリップを見つける事です。
自分に合ったグリップを見つける事が出来ると、プレーの安定度が格段に向上します。
逆にグリップが身体の動きにあっていないと、ボールを扱う事がとても難しくなります。

では、一体どうすれば、自分にあったそれぞれのグリップを見つける事が出来るのか?
その見つけ方がとても重要なポイントです。

ですが、多くの方はここで間違いを犯しがちです。
一体、どんな間違いをするのか?

それは、いきなり自分の持ちやすい持ち方で握る事です。
気持ちは分かります。
自分が持ちやすければ、「自分に合っている」と普通は思いますよね。

でも、実はこの考え方は非常に危険です。
将来的に上達が止まる可能性が高いです。

理由はグリップに関する体験、情報が不足するからです。
最初から「自分が持ちやすい」と言うグリップでプレーするとそれ以外の体験をしなくなります。

その為に、他の感覚を身につける事なく進む事になります。
そもそも、まだ、経験が少ない状態では本来は自分で取捨選択出来ないはずなんです。
選ぶ基準が少ないわけですから。

では、一体どうすれば、良いのか?
方法はとても簡単です。

あらゆるグリップで実際に打ってみるのです。
特に変なグリップで打ってみるのが効果的です。

もちろん、グリップが違えば、全くボールがどこに飛んで行くか、分からない状態になります。
ですから、この練習ではボールを上手く打つ事が目的ではありません。

ここでは「打ちにくさ」を体験する事が重要なんです。
ありとあらゆる、変なグリップでボールを打つ体験をする、そうするといろんな種類の「打ちにくさ」を体験する事が出来ます。

自分に合ったグリップを見つけるには、この「打ちにくさ」を体験する事がとても重要なんです。
実は「打ちにくさ」と「打ちやすさ」は表裏一体です。

「打ちにくさ」を体験すると言う事は、同時に「打ちやすさ」を体験する事でもあるのです。
その為に、「打ちにくさ」を体験した後はより鮮明に「打ちやすさ」を感じる事が出来ます。
つまり、自分に合ったグリップを自分で取捨選択できると言う事です。

更にこの方法の良い所はグリップに対する対応力が格段に向上する事です。

本来、グリップはレベルアップと共に微妙に変化していく物です。
何故なら、グリップはフォームや打ち方とリンクしているからです。

つまり、フォームや打ち方が良くなれば、グリップもそれに伴って変わっていくわけです。
逆に言えば、グリップが変わらないと言う事は「フォームや打ち方もレベルアップしていない」と言う事になります。

ところが、グリップに対応力がない人は、安心できるように、いつも同じグリップで持とうとします。
そうすると、「フォームや打ち方がレベルアップする事はない」と言う事になります。

先ほども言ったように、テニスのパフォーマンスレベルを上げる為にはグリップは常に微妙に変化し続ける必要があります。

ところが、間違えると、グリップを固定化させようとする方がいます。
その時点の自分にとって打ちやすいグリップを覚えようとするわけです。

ですが、これではテニスの上達は止まります。

逆にグリップは常に壊すべきです。
伸び悩みを感じたら、遊び感覚で、いろんな変なグリップで打ってみてください。

そして、次に打ちやすいグリップでボールを打ってみてください。
驚くほど、新鮮な感触を味わう事が出来るはずです。

その新鮮さが何か新しいヒントのきっかけになると思います。
良かったら、一度試してみてください。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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