今回のテーマは「努力の方向性」です。
テニスの練習をするからには大なり小なり誰でも上達したいと思っています。
ところが、実際には上達する方と上達しない方に分かれます。
その大きな原因が努力の方向性です。
みんな努力しているのは一緒なんですね。
でも、努力の方向性が違うと結果も違うと言う事です。
では、一体どんな方向性があるのか?
一つは「自分が思い描いている事ができるようになる努力」
そして、もう一つは「自分が思い描いている事ができなかった時のリカバリーの為の努力」
いかがですか?
努力している事は変わりませんが、その方向は全くの真逆です。
では、どちらが対応力が増すか?
また、どちらが現実的か?
これは後者です。
例えば、格上の相手と試合をすると「自分の思い描いているプレー」をさせてくれるでしょうか?
多分、難しいですね。
それをさせてくれないので格上なわけですから。
では、格下と対戦するとどうか?
これはかなりの確率で自分が思い描いているプレーでできるでしょう。
では、上達する為にはどちらに焦点を当てるべきか?
当然、自分よりも格上との対戦です。
となれば。。。
「自分の思い描いているプレー」が出来る事はとても少ないわけです。
それゆえに、大事な事は「自分が思い描いている事ができなかった時のリカバリー」という事になります。
リカバリーする力がついてくると相手のプレーに食らいついて行く事ができます。
自分よりレベルの高いプレーヤーと一緒にプレーする事で自分が引き上げられていくわけです。
これが進化であり、上達です。
そうして、自分のほうが相手より対応力が高まると、自然と自分の思い描いているプレーが自然にできるようになります。
つまり、練習するべきは「自分が思い描いている事ができるようになる努力」ではないんですね。
それよりも、「自分が思い描いている事ができなかった時のリカバリーの為の努力」
こちらに焦点を当てて練習する方が何倍も早く上達する事ができます。
ちなみに、ライバルたちも練習しています。
そのライバルを抜くには同じ速度で上達していたのでは抜くことはできません。
車の運転を考えてみてください。
ライバルの車が100Km/h、20m後ろに自分の車が100Km/h。
この状態で抜くことができるでしょうか?
絶対に不可能ですね。
自分の速度を上げるか?
または相手の速度を落とすか?
二つしか方法はありません。
では、テニスは?
ライバルも練習しています。
「練習を止めろ」とは言えませんよね。
だとしたら答えは一つ。
自分の速度を上げるしかありません。
では、相手以上の速度に上げるには?
常識的な事を練習していたのでは無理だと言う事です。
通常は「自分が思い描いている事ができるようになる努力」をしています。
だからこそ、「自分が思い描いている事ができなかった時のリカバリーの為の努力」がとても大切になるのです。
これが周りと自分に違うを生み出す秘訣です。
周りと同じ努力では周りに差を付ける事はできません。
ぜひ、次回の練習では
「自分が思い描いている事ができなかった時のリカバリーの為の努力」に焦点を当ててみてください。
今までと違うプレーが出てくるはずです。
さて、本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
フィーリングテニス
戸村基貴
写真提供:小林一仁(zonephotography)
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