ストロークのネット、アウトを無くす練習方法

テニスの上達の為に
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今日はストロークを安定させる為におすすめの練習方法をご紹介したいと思います。

以前にもお話したと思いますが、ボールのコントロールは左右よりも前後の方が何倍も難しいです。
つまり、サイドアウトよりもネットミスまたはアウトミスの方が圧倒的に多いという事です。

これはテニスボールのコントロールは横のコントロールよりも縦のコントロールの方が難しいという事を表しています。
逆に言えば、縦のコントロールが良くなれば、ストロークは見違えるように安定します。

では、どうすれば縦のコントロールが良くなるのか?
そこでお勧めの練習が今日、ご紹介する方法です。

とてもシンプルですが効果は絶大なので、ぜひ、取り入れて欲しいと思います。

では、手順をご説明します。

まず、的を3ヵ所置きます。
1.ネットとサービスライン
2.サービスライン上
3.サービスラインとベースラインの真ん中

相手と自分の前にそれぞれ3つの的を用意します。

そして、まずは、一つ目の的を狙ってラリーをします。

ただし、普通にラリーをしないで、相手からのボールは一度トラップしてから打ち返します。
相手のボールをラケットでトラップして、地面に落とします。
地面に着いて弾んだボールをラケットで打ち返し、相手の的にコントロールします。

このワントラップのラリーをしばらく続け、ある程度、ボールが的にまとまったらノートラップのラリーに移ります。
これを2つ目の的、3つ目の的と同様に行います。

ラリー中の注意点をまとめておきます。

・ボールには衝撃を加えようとせず、ボールを的に移動させる(または運ぶ)イメージでボールの距離感を掴む事。
・ボールがネット上を通過する時はネット1枚分程度の高さを通るようにする事
・この練習の目的はボールが飛んで行く距離を知る事です。
速いボール、強いボールは必要がありません。
緩めず、力まず、自然な状態でラリーする事

以上が注意点です。

それぞれ2,3分も練習すれば、的に簡単にコントロール出来るようになります。

ですので。
3分×(ワントラップ+ノートラップ)×3ヵ所=18分

約20分の練習で驚くぐらいボールコントロールが良くなるはずです。

ちなみに、この練習は私自身がかなりの人数の方を指導して、検証済です。
今のところ、100%の方に効果があります。

逆に言えば、この練習をしてもボールが安定してコントロール出来ないようであれば、何か勘違いしている事があると言う事になります。

ちなみに多くの方が勘違いしているポイントを二つ紹介しておきますので、こちらも参考にしてください。

・ラケットのトランポリン効果のイメージが無い
ラケットはそもそもボールを飛ばす為に作られた物です。
ただ、当てるだけでもトランポリン効果で結構飛んで行きます。

これを知るにはラケットを地面に立てて、支えが全くない状態でボールをラケット面にぶつけてみてください。
それだけでラケットの反発でボールが結構、飛んで行くのが分かります。

・ボールの弾道イメージを勘違いしている
飛んで行くボールの距離が一番長くなるのは45度の角度で飛び出していく時です。
逆に言えば、45度よりも低く飛んで行く時、45度よりも高く飛んで行く時は、距離が短くなります。

ところが、テニスの場合、ネットがあるので、45度よりも低くする事はネットする可能性が急激に上がります。
その為に、45度よりも低くボールを飛ばし、距離を短くするイメージはNGです。

つまり、ボールの距離を短くするには45度以上の角度に上げる事が必ず、必要になるという事です。
45度以上の角度で打ち出せば、距離は必ず、短くなっていきます。

試しに90度、つまり、真上にボールを打ってみてください。
どんなに強く打っても、その場所に落ちてきます。
つまり、距離は0です。

よくある勘違いはこの2点です。
この2点が解消されれば、ワントラップの練習をする事でボールの縦のコントロールが急激に良くなるはずです。

ちなみに特に後者の弾道イメージの勘違いは非常に多いです。

的よりも長くなるから、弾道を低くして的を狙おうとする。
そうするとネットする。
ネットすると、今度はもう少し高い所を通す。

ところが、ネットを超えると今度は、また距離が長くなる。
こうして、ネットとアウトを繰り返してしまう訳です。

この問題を解消するには45度以上の角度で打ちだす体験をするしかありません。
この感覚が分かれば、簡単に解消します。

もし、あなたがこの練習をして、的よりも距離が長くなるようだったら、ボールをどんどん上に打ちだしてください。
上に打ち出しているつもりでも、的よりも距離が長いのなら、それはまだ、打ちだす角度が低いという事です。
それを超えて、上に打ちだす事が出来れば、上に上げる程、距離が段々短くなる体験が出来るはずです。

縦のコントロールを身につけるには、「高く打つほど、段々距離が短くなっていく」
この体験が非常に大切です。

大袈裟ではなく、この体験が出来れば、ストロークは簡単に安定します。
逆にこの体験が出来ないとストロークはずっとネットとアウトを繰り返します。

テニスが伸び悩む人には特徴があります。
それは必要な体験をしていない事です。

それは、数学が苦手になるのと似ているかもしれません。
足し算や引き算で躓いていたら、微分積分なんてわかるはずがありません。
でも、順番に理解していけば、実は難しい事じゃないんです。

テニスも同じです。

特に大人になって、テニスを始めた方は必要な体験をすっ飛ばしてラリーをしたり、ゲームをしたりしている方がほとんどです。
最初のうちは力業で何とか、なるかもしれません。
ですが、結局、どこかで伸び悩んでしまう訳です。

今回紹介したワントラップのラリーも一見、とても簡単そうに思うと思います。
そうすると、「こんな練習して何になるの??」と言って実践しない方がたくさんいます。
上級者に近い人ほど、このような一見、簡単そうな練習をしません。

でも、それが伸び悩みの原因です。
必要な経験を一つずつ積み上げていくしか、テニスが上達する方法がありません。

伸び悩んでいるという事は本当は過去に経験しておかなければ、いけなかった体験をすっ飛ばしているって事です。
ですが、今からでも、必要な経験をちゃんと積み上げていけば、誰でもテニスは必ず、上達します。

実践していただけるとご自身の更なる可能性を実感されると思います。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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