魚の釣り方とテニス

テクニック解説
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今回のテーマは「魚の釣り方」です。

「釣った魚を与えられる」のか?
それとも
「魚の釣り方を与えられる」のか?

物事を伝える時に良く例えられる話ですよね。

前者はすぐに食事にありつけ、短期的には何も問題はありません。
でも、長期的に考えると?

大きな問題がある事はすぐにわかりますよね。
魚を与えてくれる人がいなくなると食事にありつけません。

自分自身は何も成長していないわけですから当然の事です。

では、後者は?
この場合は魚の釣り方を自分がちゃんと身につける事ができれば、自分ひとりでどこでも生きていけます。

では、この話をテニスに置き換えてみましょう。
例えば、「フォーム」

フォームを教わる事は「釣った魚」?
それとも「魚の釣り方」?

私は前者だと思っています。
正しいフォームを習って身につける事は自分が体験して気づいた事ではありません。

ですから、実は長期的に見たらいろんな弊害があるのです。

例えば、フォアハンドのトップスピンを覚えたら、次にスライスをまた、教わる必要が出てきます。
または高いボールの打ち方を教わったら次は低いボールの打ち方。
または近いボールの打ち方を教わったら、次は遠いボールの打ち方。
・・・・・・・・

これでは、延々に続くのがわかりますか?
また、教わる相手がいなくなると何も分からなくなってしまいます。

いかがでしょう?
正に「釣った魚」だと思いませんか?

ですから、正しいフォームを身につけようとしても実は何も成長していないんです。
「せっかく努力するのに」です。

では、「魚の釣り方を身につける」とはテニスではどういう事か?
それは「自分の体を知る」事です。

人は「自分の体がどのように動いているか?」
はなかなか分からない物です。

それは動画で自分の動きを見るとすぐに分かります。
自分が思っている動きとは全く違うと思います。

大体の人はテニスをしている自分を動画で始めてみた時は少なからずショックを受けます(笑)
自分が思っているのとは全く違うからです。

もちろん、私もそうでした。
これは、自分の身体がイメージどおりに動いていない事をあらわしているわけです。

つまり、人は自分の体の事を何も知らないんです。
にも、関わらず、正しいフォームを身につけようとする。

これでは自分がどこにいるか分からないのに走り回って余計に迷子になるような物です。
ですから、まず、一番大切な事は、「正しいフォーム」ではなく、「自分の体がどう動いているのか?」を知る事なんです。

「自分の体がどう動いているのか?」が正確にわかるようになると、正しい動きは自分自身で自然と分かります。

こうなると、先ほどのような問題は全て解決します。
遠いボールも近いボールも、トップスピンもスライスも、高いボールも低いボールも。
全て自然と打てるようになるのです。
誰にも教わらなくてもです。

これが「魚の釣り方を身につける」方法です。

確かに最初は少し時間がかかるかもしれません。
ですが、長期的に見たらこれほどの近道はありません。

だって自分の体が分かり始めたら、全ての事が分かるわけですから。
おまけにこれはテニスだけに通じる話ではありません。

卓球だって。
サッカーだって。
野球だって。
スノーボードだって。

なんだって出来ちゃいます。
自分の体を知ると言うことはそれぐらい価値の高いことです。

魚の釣り方が分かれば、基本的にはどの場所でも釣れますよね。
これと同じです。

ちなみに、あなたは「釣った魚」が欲しいですか?
それとも、「魚の釣り方を身につける」が欲しいですか?

私がお伝えしたいのは後者です。

そのほうが圧倒的に上達するスピードが速いですし、他にも応用が利くからです。
ただ、先ほども言いましたが最初は少し時間がかかりますし、「良くわからない」かもしれません。

でも、焦らず、続けて欲しいと思います。
伸び始めたらそれまでとは次元が違う速度で進化する事になります。

ちなみに誰だって、自分の体を知る事はできます。
ただ、その為に必要な努力するか?しないか?それだけです。

「釣った魚」を求めるのか?
それとも「魚の釣り方」を求めるのか?

と言う事ですね。
さて、あなたはどちらを求めますか?

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

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