テニスに必要な先を読む力

戦略、戦術
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今回のテーマは「テニスに必要な先を読む力」です。
テニスでは相手の意図や戦略、戦術、配球を読む事はとても大切です。
相手の考えている事が事前にわかっていれば、それだけ、万全の準備をする事ができるからです。

「飛んで場所が分かっているボール」と「飛んでくる場所が分からないボール」
どちらが対処しやすいか?
考えるまでもありませんよね、当然、飛んでくる場所が分かっているボールのほうが対処しやすいです。

つまり、先を読む力はテニスにおいては非常に有利な力であり、また必要な力です。
ただ、「先を読む力」と言われると非常に難しく感じる方もおられるでしょう。
ですが、実は難しい事ではないんです。

ここで少し例え話をします。
私はお風呂が大好きなので、しょっちゅうスーパー銭湯に行きます。
先日行ったスーパー銭湯は入口のすぐ横にシャワーがあり、通路までの距離がほとんどありません。

そのシャワーを使う時、壁に向かってシャワーを浴びると間違いなく、扉を開けて入ってきた人にシャワーの水しぶきがかかります。
では、どうすれば、良いのか?
壁に向かってシャワーを浴びずに、通路に向いて通路側から壁に向かってシャワーを浴びれば何も問題がありません。
これって先を読む力です。

「自分がシャワーを浴びたら、その時、またはその後、どんな事が起きるのか?」
ちょっと考えれば分かる事です。

ですが、残念ながら、この事に気が付けない人がいます。
そんな人は、壁に向かってシャワーを浴びて、周りの人に水しぶきがかかっているのにお構いなしです。
先を読む力がないんですね。

さて、話をテニスに戻します。
実はこのように先を読む事自体はそんなに難しい事ではありません。

「自分がシャワーを浴びたら、その時、またはその後、どんな事が起きるのか?」
これと同じように考えれば良いんです。
何が起こるか分からなければ、観察すればすぐにわかります。

テニスも同じ、「こんなボールを打てば、どんな事が起こるのか?」を見ていれば、良いのです。
もちろん、シャワーに比べるとテニスのほうが複雑なので(笑)
ある程度の経験は必要です。

ですが、難しいわけではありません。
何が起こるか、見ていれば良いだけですから。

にも関わらず、どうして先を読む力がなかなか身につかないのか?
それは先を読む事に興味がないからでしょう。

先ほどのシャワーの例えに戻ると。
「そこでシャワーを浴びたら、その後どんな事が起こるのか?」には興味がなく、「自分が気持ちよくシャワーを浴びる事」だけに興味があるんですね。
ですから、その先の事にいつまでも気が付く事ができないわけです。

これとテニスもよく似ています。
その先に起こる事よりも、「自分のボールの結果」に興味がある人は先を読む力がなかなか身につきません。
「気持ちよく打てたか?」
「狙った所にコントロールできたか?」
「正しいフォームで打てたか?」

こういう事に興味を持っていると先を読む力はいつまでも身につきません。
「気持ちよくシャワーを浴びる事」に興味を持っている状態と同じと言うわけですね。

脳は自分が興味を持っている情報のみをキャッチします。
いくら必要でも興味を持っていない情報は脳には入ってこないのです。

先を読む力は特別な力ではありません。
経験値が蓄積されれば、自然と「次にどんな事が起こる可能性が高いのか?」が分かるようになります。

問題は先に起こる事に興味を持っているのか?
それともそれ以外の事に興味を持っているのか?
ただ、それだけの違いです。

「相手の配球が読めない・・・」
「どこに配球すれば良いか分からない・・・」

こんな悩みを持っている方は、「この先何が起こるのか?」に興味を持ってみてください。
ただ、それだけで、だんだんと相手の配球がわかってくるようになるはずです。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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