今日のテーマは「腕の動き」です。
実は随分前から「テニスで必要な腕の動きの本質は何か?」について色々研究していました。
最近、やっとその結論が出つつあります。
その仮説を検証していますが、とても良いです。
実際に生徒さんにも実践していただき始めていますが、皆さんとても気持ちよくプレーしてくださいます。
弊害も出ませんし、多分、この仮説は大筋、間違いないと思い始めています。
もう少し、研究、検証を深めた後に動画で紹介しようと思っていますが、今日はその一部をお話ししたいと思います。
では、結論から言います。
「腕は鳥の羽ばたきと同じように使う」
これが結論です。
「テニスと鳥の羽ばたきが同じ??」
「そんなわけ無いでしょ」
こんな風に思う方多いと思います。
ちなみに、ネットで調べてみるとそんな事を言う方はおられないようなので、もしかしたら、こんな事を言うのは私だけかもしれません。
でも、本当です。
この使い方を実践すると、とにかく、とても気持ちよくボールが打てます。
まず、ほとんど筋力を必要としません。
それでいて、驚くほどの勢いでボールが飛んで行きます。
だからと言って、ボールが暴発するわけでは無く、むしろ、コントロール性も上がります。
そして、何より、一番違うのは打球感です。
一般的な動きでは、ほとんどの場合、ボールとコンタクトした瞬間にボールからの反作用を受けます。
この反作用の強さはボールの重さとして認識します。
いわゆる「打球感」と言われる物ですよね。
この打球感が重すぎると相手のボールに負けている状態と言えるので、出来るだけ軽い方が良いんです。
打球感が軽いと言う事は、それだけ、エネルギーを効率よく伝える事が出来たと言う事です。
ちなみに野球のバッターがホームランを打つ時は「打球感が無かった」と言ったりします。
これなんかも、ボールに負ける事無く、飛ばす事が出来た結果です。
実は腕を鳥の羽ばたきと同じように使うと、打球感が滅茶苦茶軽くなります。
私自身もこの軽さに驚いています。
もちろん、他の皆さんも同じように打球感が激変する事を実感されます。
それだけ、上手くエネルギーを伝える事が出来たと言う事です。
ではなぜ、鳥の羽ばたきと同じように使うとそんな事が起こるのか?
その理由をお話しするには、私がこの考えに至った経緯からお話しする方が良いと思います。
まず、私が着目したのは、人間の骨格の構造なんです。
體を上手く使う為には骨格の構造に従う事が最も重要だと思ったからです。
構造は何の意味もなく存在しているわけではありません。
むしろ全くの逆で、ある目的を達成する為に構造が存在するはずです。
法隆寺の構造の一つである「心柱」は意味もなく存在しているのではありません。
「地震が来ても倒れない」と言う目的の為に作り出したノウハウです。
人間の構造も同じ事が言えるはずです。
つまり、骨の構造にはその構造に適した體の使い方が存在すると言う事なんですね。
そして、次に着目したのが鳥の骨格です。
何故なら、人間の骨格の基本構造は鳥たちと同じだからです。
もちろん、彼等の骨格は空を飛ぶために特化している部分がたくさんあります。
そして、人間は更に複雑な動きが出来るように特化している部分がたくさんあります。
ですから、全くの同じではありません。
ですが、基本的な構造は同じなんですね。
だとするなら、腕は鳥達と同じように使うのが本来の使い方では無いか?
と言うのが私の仮説です。
そこから、鳥達の羽の動きに着目し、観察するようになりました。
最近はとても便利ですね。
YouTubeならスローモーションで鳥の羽ばたきが何度も見れます。
何度も観察しているうちに、いろんな事が分かってきました。
ちなみに彼等は筋力で空を飛んでいるのではありません。
渡り鳥などは数千~数万キロの距離を飛ぶ事が出来ます。
これだけの長距離を筋力で動かしているとは到底考えれません。
では、なぜ、そんな事が出来るのか?
それは多分、骨の構造がそれを可能にしているのだと思います。
法隆寺の心柱が「倒れない為に作られている」いるのと同じように、鳥達の骨格の構造は「飛ぶ為に作られている」
つまり、それは同時に「跳ぶ為に筋力は必要ない」と言う事なんです。
もし、そうなら、同じ構造を持っている人間も鳥の羽ばたきと同じように腕を使えば「筋力ではなく、構造でボールを打つ事が出来るのでは無いか?」
そんな仮説を立てたわけです。
そして、それを実践してみると「驚くほど簡単にボールが飛んで行った」
更に「打球感がほとんど無くなった」
と言うわけです。
つまり「なぜ、打球感が無くなるのか?」
その答えは「筋力ではなく、構造でボールを打つ事が出来るから」だと言う事です。
ところで、鳥達は一回の羽ばたきで一々空気の重さを感じていると思いますか?
きっとそんな事はないと思います。
もし、そうなら、すぐに疲れて飛べなくなってしまうはずです。
ましてや、数万キロも飛ぶ事が出来るでしょうか?
きっと無理だと思います。
彼等は構造で飛んでいるから、それが可能になっているんだと思います。
そして、テニスでも、構造通りに使えば、「鳥が空を飛ぶようにボールを打つ事が出来る」のではないか?
これが私の立てた仮説です。
そして、実践してみると「仮設通りの現象が起こった」と言う事です。
ちなみに鳥の羽ばたきと同じ腕使いは、テニスにおける全てのショットで共通です。
フォアストロークもバックストロークも。
サーブもスマッシュも。
フォアボレーもバックボレーも。
全て、同じように使います。
と言っても「同じ振り方をする」と言うわけではありません。
振り方はそれぞれの特性に合わせる必要があります。
ですが「腕の使い方の骨組みになる概念は同じ」である必要があります。
この概念が変わってしまうと、本来の構造が使えなくなるからです。
大きなポイントは2つです。
・テークバックで腕にエネルギーを持たせない
・腕はただ、ボールに触れに行く
細かいポイントは他にもいくつかあるんですが、この2つが滅茶苦茶重要です。
これが実践できると、大袈裟でなく、テニスが激変します。
詳細はもう少し研究、検証した後に動画で紹介する予定です。
少々お待ちください。
本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
コメント