デジタルとアナログの違い

テニスの上達の為に
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今日は「デジタルとアナログ」をテーマにお話ししたいと思います。
実はこの違いはテニスに大きな影響を与えるんです。

では、まず、最初にデジタルとは何か?
また、アナログとは何か?
また、その違いについてお話ししたいと思います。

デジタルを調べると。
「整数のような数によっていて、離散的である(とびとびの値しかない)という事」と書かれています。
それに対し、アナログを調べると。
「連続的に変化する物理的な量や状態を表す事」と書かれています。

つまり、簡単に言えば、デジタルには連続性が無く、アナログには連続性があると言うわけです。
例えば、点と点は別々に存在し、繋がっていません。
ところが、その間に無数の点を足していけば、線になります。
つまり、デジタルは点、アナログは線のような物と言えるでしょう。

さて、それでは、話しをテニスに戻します。

テニスはデジタル的思考で身につけるべきか?
それとも、アナログ的思考で身につけるべきか?

答えはアナログ的思考です。

実はデジタル的思考で練習を繰り返すとある傾向が生まれます。
それは「プレーが不安定」または「プレーが荒い」という事です。
もっと言えば「対応力が無い」と言っても良いと思います。

もし、あなたが「プレーが中々安定しない・・」という悩みを持っているなら。
その原因はデジタル的思考で練習している事にあるかもしれません。

先ほどもお話ししたようにデジタルは点であり、間に繋がりがありません。
これはテニスで言えば、「決まった事しか、出来ない」という事になります。

ところが、テニスは一球たりとも同じボールが来る事はありません。
常に対応力を求められるスポーツです。
にも関わらず、決まった事しかできないとどうなるか?
当然、ミスをする事になります。

それに対して、「プレーが安定している」人は対応力があります。
多少、違う状態になっても、ミスする事なくプレーできます。
例えば、ボールとの距離感や打点、タイミングなどにズレがあってもそれなりにコントロール出来るという事です。
これはテニスの技術に連続性がある事を表しています。
つまり、このような人の技術は「線」と言えます。

それに対して、決まった状態にならないとボールを操る事が出来ない。
例えば、打点はいつも同じところで、ボールとの距離が合って、綺麗なフォームで打たないとボールがコントロールできない人。
残念ながら、この人の技術は「点」であると言えるわけです。

こうして考えるとデジタル的思考で練習したプレーヤーとアナログ的思考で練習したプレーヤーとでは大きな差が生まれる事が分かると思います。

ところが、一般的にはプレーを安定させる為には同じフォームや同じ打点で打つ練習をします。
残念ながら、これは、さらにデジタル的思考に輪をかける事になり、余計にプレーは不安定になります。

「安定させる為には同じように打つ」
この考え方はまさにデジタル思考の最たるものと言えるでしょう。

他にも危険な練習方法があります。
それは、ある特定の決まった練習をする事です。

例えば。
「クロスに打つ打ち方を練習する」
「トップスピンを打つ為の練習をする」
「高いボールを打つ為の練習をする」

このようにある特定のショットに的を絞って練習をする事はデジタル的思考で練習をしていると言えます。
こんな練習を繰り返してしまうと、決まった事しかできなくなります。
その為に、実際にラリーや試合になると不安定で荒いプレーしかできなくなります。

点と点の間が繋がっていない技術を身につけてしまうからです。

テニスのレベルアップの為にはアナログ的思考で練習する事が必要です。
つまり、点と点の間を埋める練習です。

例えば、左右のコントロールを身につけるのであれば、コート上に出来るだけたくさんの的を置いて練習します。
最低でも、ストレート、センター、クロス。
出来れば、それぞれの間にあと、一つずつ的を置いて、5つの的を置く感じが良いでしょう。

これらの的を順番にコントロールしていく練習をします。
こうしてやれば、点の技術ではなく、線の技術が身に付きます。

他にもボールスピードの感覚を練習するなら、いつも同じようなスピードのボールを打っていると点の技術になります。
ですが、ボールスピードを3段階ぐらいに分けて順番に打つように練習します。
「100%のスピードボール」
「70%のスピードボール」
「50%のスピードボール」
と言うような感じです。

練習の方法は無限に考えられますから、自分なりに工夫してみてください。

いずれにしても、大切な事はある特定のショットだけを習得するような練習をしない事です。
「クロスの打ち方」
「ストレートの打ち方」
「ロブの打ち方」
「ショートクロスの打ち方」
・・・・・・

こんな感じですね。
テニススクールなどの一般的な指導ではごく当たり前に行われていますが、こんな練習はすれば、するほど、プレーは不安定になります。

確かに特定のショットに限って練習をすれば、早く上達できるように思うかもしれません。
ですが、現実は真逆です。

テニスは見た目以上に対応力を求められるスポーツです。
練習の方法を間違えると大きな遠回りをしてしまう事になります。

せっかくの限られた練習時間です。
あなたには出来るだけ、練習効果の高いドリルを使って欲しいと思います。

その為には、デジタル的思考ではなく、アナログ的思考で練習するようにしてください。
たった、これだけの事ですが、半年、一年と経てば、恐ろしいほど大きな差になっていきます。

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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