自分の役割

テニスの上達の為に
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今日のテーマは「自分の役割」です。

「スポーツは身体で覚えなきゃ駄目だよ」ってよく言いますよね。
もちろん、テニスも同じです。

頭で覚えるだけでは、上手く出来ない事はみんな感覚的には分かっているんですね。
ところが、実際にはどうしても頭で考えてテニスをしがちです。

ですが、もう一度、この原理原則に立ち返って練習してみて欲しいんです。
テニスは身体が覚える物であって、自分が覚える物ではないという事です。

ただ、その前に一つ、整理しておかないといけない事があります。
それは「自分」と「身体」は同じではないという事です。

まず、ここを理解する事がとても大切です。

最近、特に強く感じる事ですが、テニスが中々上達できない人は「自分の身体は自分でコントロールできる」と思っているようです。
ですが、これはとても大きな勘違いです。

身体は確かに存在としては、自分と一体している物です。
でも、自分が簡単にコントロール出来るわけではないんです。

まずはこの勘違いから抜け出してください。
この勘違いから抜け出せないといつまでも、自分の身体をコントロールしようと努力します。

最初にお話ししようにテニスは身体で覚えるんです。
自分が覚えるじゃありません。

つまり、自分と身体は別の存在と考えるべきです。
これにはちゃんと根拠もあります。

頭の意識は顕在意識。
身体の意識は潜在意識。

つまり、それぞれ別々の意識がコントロールしている物が一緒になって人は存在しているという事です。

昔の人はこんな理屈は知らなかったと思いますが、経験的には身体が頭と別だと分かっていたんだと思います。
だからこそ、「身体で覚える」なんて、表現をしているのでしょう。

さて、話を戻します。

結局、テニスは頭ではなく、身体で覚えないと上達する事はありません。

では、どうすれば、身体で覚える事が出来るか?
その為には自分の役割に徹する事が一番大切です。

では、自分の役割とは何か?
それは「ボールに集中し、五感を働かせる」
これだけです。

ボールを打つのは身体です。
頭でいくら狙って打っても、身体が言うとおりに動いてくれるわけじゃありません。

身体自身がボールをコントロールする感覚を学ぶまではボールをコントロールする事は出来ないんです。

その為に自分は自分のするべき事だけをする。
それがボールに集中するって事です。

「目を凝らしてボールを観つづける」
「耳を澄まして音を聴く」
「当たった感触を味わう」

具体的にはこの3つです。

自分がするべき事はこの3つ以外にありません。
後は全て身体がする事です。

ボールを追いかける事も。
ボールとのタイミングを合わせる事も。
ラケット面を合わせる事も。
狙った方向に振りぬく事も。

どんな事も全て身体がする事です。
自分にはどうする事も出来ません。

だから、自分が出来る事だけに徹するんです。
すると身体が段々いろんな事を学びます。

そして、必要な事を学び終わった時、突然、ボールを操れるようになります。

ところが、これを待てない人がいます。
残念ながら、この人はテニスが中々上達出来ない人です。

そんな方は自分がするべき事(ボールを観る、音を聴く、感触を味わう)をせずに別の事ばかりを頑張ります。

例えば。
「狙った所に打とうと努力する」
「ボールを安定させようと努力する」
「ボールにスピンをかけようと努力する」
「ボールと距離を合わせようと努力する」
「正しいフォームで打とうと努力する」
「良いプレーをしようと努力する」
・・・・・

言い出したらキリがありませんが、これらは全て身体がしてくれる事です。
自分がする事じゃありません。

にも関わらず、自分が頑張ってしまいます。
ところが、本来の自分のするべき事は全くしていません。

身体からすれば、良い迷惑です(笑)
自分のするべき事はせずに、身体がするべき事に口出しばかりしているわけですから(笑)

もし、あなたの上司が上司のするべき仕事をしないで自分の仕事に口出しばかりしてきたらどうしますか?
そんな上司の下で良い仕事が出来るでしょうか?

多分、無理です。
お互いが反発しあうだけで、良い仕事なんて出来るわけがありません。

では、こんな上司ならどうでしょう?

仕事の目的と目標を明確に指示されて、必要な時に正確な情報を素早く手渡してくれる。
後は自分を信じて優しく見守ってくれる。
そして、何か問題が起きたらフォローしてくれる。

こんな上司なら、自分も集中して良い仕事が出来るような気がしませんか?

実は自分と身体もこんな関係に非常に良く似ています。

身体の事を信じて見守ってあげれば、身体は必ず素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれます。
もちろん、それには少し学びの時間が必要です。

その間はただ、情報を収集しながら、見守ってあげるんです。
それが、「目を凝らしてボールを観る」「耳を澄まして音を聴く」「当たった感触を味わう」って意味です。

身体があなたに求めている物は正確な情報です。
正確な情報があれば、後は、身体が判断して、動きます。

正確な情報が無いと身体もどう動いて良いか分からないんです。
だから、ボールに集中する事が大切になります。
自分はそれだけに徹して、後は全て身体に任せます。

これがテニスが上達する本質です。
この本質は老若男女関係なく、全ての方に共通です。

もちろん、あなたが上達するのも同じです。

ぜひ、もう一度、身体で覚えるテニスの練習をしてみてください。
その為に必要な事はたったの3つです。

「目を凝らしてボールを観る」
「耳を澄まして音を聴く」
「当たった感触を味わう」

何も難しくはありません。
小さな子供でも出来る事です。

ですが、この簡単な事をし続ける事が実は簡単ではないんですけどね(笑)

本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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