テニスに必要な5W1H

テクニック解説
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今回のテーマは「5W1H」

5W1Hとは?
「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」
この6つのポイントをまとめた物ですよね。
起こった出来事を誰かに伝える時に、このポイントが抑えられていると正確に物事を伝える事ができます。
仕事などでも、この6つのポイントがしっかりと抑えられているレポートや報告書はよくまとまった書類と言う事になるでしょう。

さて、この5W1H、実はテニスにも全く同じ事が当てはまります。
パフォーマンスの高いテニスはこの5W1Hに間違いがありません。
逆に何か問題がある方はこの5W1Hの何かが崩れています。

例えば、フォアハンドにミスが多いとしましょう。
この場合は単純なテクニックのですので、「誰が(自分が)」や「何を(フォアハンド)を」「なぜ」は省かれますよね。
ですが、それ以外の「いつ」「どこで」「どのように」の3つの要素は必ず存在します。
つまり、フォアハンドのミスの原因はこれらのどれか、または全てである可能性があります。

ところが、上達が止まってしまう方のほとんどが「どのように」ばかりを練習してしまっているのです。
「どのように」とはラケットの使い方や体の動かし方などですよね。
文字通り、「どのようにフォアハンドを打つか?」
この事を練習するわけです。

ですが、先程も言ったようにフォアハンドには最低3つの要素が組み合わせっています。
その為に、「どのように」が正しくても「いつ」や「どこで」が間違っているとパフォーマンスは高まらないわけです。
例えば、「いつ」とはボールに対してのタイミングです。
「いつテークバックは準備するのか?」
「いつ動き出すのか?」
「いつラケットを振り出すのか?」
「いつ打つコースを決めるのか?」
などなど・・
これらは全てボールとのタイミング、つまり、「時間」が非常に重要な要素なわけです。

また、「どこで」はボールと位置関係です。
「どこへ体は移動するべきなのか?」
「どこでボールをヒットするべきなのか?」
「どこで構えるべきなのか?」
などなど・・
これらは場所に関する要素が重要になります。

このようにフォアハンドのパフォーマンスを上げるためには3つの要素を改善していく必要があります。
ところが先程も言ったようにほとんどの方は「どのように」に練習のほとんどを費やします。
これは非常に危険です。
いくら練習しても上達に結びつかない事が多々あります。

実際、私の経験上、多くの方のミスの原因は「どのように」ではなく「いつ」「どこで」が問題なのです。
特に「いつ」つまり時間の問題がほとんどです。

また、この3つの要素の中で最も難しいのも「いつ」です。
理由は簡単です。
「いつ」は目に見えないからです。

「どのように」や「どこで」は目で確認する事ができます。
シュミレーションをすれば間違いに気が付くことができます。
ところが、「いつ」だけは視覚化する事ができないんです。
視覚化した時点で動きを止めてしまう事になるので、「いつ」ではなくなってしまうわけです。
これが「いつ」が1番習得しにくい理由であり、また、実際にほとんどのミスの原因である理由なのです。
逆に言えば、「いつ」をしっかり練習すれば、ミスの多くはなくなると言う事でもあります。

では、どうすれば、「いつ」を合わせる事ができるのか?
ここで大切な事が自分の意識を現在進行形にし、ボールに同調させる事です。
意識が未来や過去に飛んでしまっては「いつ」を感じる事ができなくなります。

意識を現在進行形に留めている状態とは言い換えれば「集中状態」です。
その為にボールに集中しないとテニスはいくら練習しても上達しないというわけです。

いかがでしょう?
3つの要素が重要なのはわかっていただけたでしょうか?

ちなみに今のあなたは「いつ」「どこで」「どのように」
この3つの内の何に興味がありますか?
その興味を持っている事に練習のほとんどを費やしている可能性が非常に高いです。
また、それが上達を阻害している可能性も非常に高いです。

現状を打破するにはこの3つの要素のうち、1番興味がなかった要素に注力してみてください。
きっと、新しいヒントが見つかると思います。
良かったら参考にしてみてください。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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