こんにちは。
フィーリングテニスの戸村です。
早速ですが、今日のテーマです。
今日は「ボールを飛ばすエネルギー」
こんなテーマでお話しします。
当たり前の話ですが、テニスボールを返球する為には何らかのエネルギーが必要です。
體やラケットを使い、エネルギーを創り出し、それを利用し、相手コートに返球します。
実はこのエネルギーの創り方がテニスの上達には非常に重要です。
テニスに適したエネルギーと適していないエネルギーがあるからです。
どんなエネルギーがテニスに適しているのか?
逆に、適していないのはどんなエネルギーなのか?
ここを勘違いするとテニスは難しくなります。
では、まず、結論です。
テニスに適しているエネルギーは「ボールを移動させる為のエネルギー」です。
そして、適していないエネルギーは「ボールに衝撃を与える為のエネルギー」です。
一つの例として表現するなら前者は「押す」エネルギー。
後者は「叩く」エネルギー。
同じエネルギーでも、この両者は全く違う質を持っています。
この違いを体感できるとても簡単な方法があるので、実際にやってみてください。
・誰かに肩を押してもらう
・誰かに肩を叩いてもらう
さて、この二つを体験すると、どんな事を感じるか?
押してもらった場合、體は前に移動しようとすると思います。
では、叩いてもらった場合はどうか?
この場合は、痛みを感じますが、前に移動しようとはなりません。
もちろん、衝撃の強さによって、結果的に移動する事はあるでしょう。
ですが、両者のエネルギーが本質的に違う事が分かると思います。
では、テニスに適しているのはどちらか?
これは前者です。
テニスは精度を求められるスポーツです。
イメージした高さ、角度、スピード、回転で相手のコートに返球する事が必要です。
つまり、手元にあるボールをどのように移動させるか?
これが重要と言う事です。
それには、叩くエネルギーは適していないのです。
では「移動させる為のエネルギー」と「衝撃を与える為のエネルギー」は何が違うのか?
決定的に違うのはインパクト後の作用です。
「移動させる為のエネルギー」はボールと触れてからの作用が重要です。
それに対して「衝撃を与える為のエネルギー」はボールに触れる瞬間の作用が重要です。
先ほどの肩を「押す」「叩く」の体験を思い出してください。
肩を押す為には、触れる前はそれほど重要ではありません。
ただ、触れれば良いだけです。
その後、どのように肩を押すか?
その違いによって、効果的に移動させる事が出来るか?出来ないか?が決まります。
それに対し「叩く」は触れた瞬間に、どのような衝撃を加える事が出来るか?
その違いによって、相手の痛みが変わります。
その為に、触れる前が重要になります。
実は、この違いはテニスのインパクトにも表れます。
ボールを移動させるエネルギーで返球すると、ボールには精度と伸びが与えられます。
ところが、衝撃を与えるエネルギーで返球すると、精度は低く、見た目ほどの伸びを与える事が出来ません。
その為に、上達に差が出てしまうのです。
同じ話の繰り返しになりますが、私が推奨しているのは「移動させる為のエネルギー」です。
ここを勘違いすると、體の動きの全てが変わります。
ボールを移動させるには、テークバックは大きくする必要がありません。
むしろ、コンパクトにして、効果的に押せる状態を作ります。
そして、ボールに触れてから、しっかりと押す、つまり、インパクト後、加速できるようにします。
ところが、衝撃を加える為には、インパクト前にラケットを十分に加速させておく必要があります。
その為に、テークバックを大きくし、そのエネルギーをインパクトの瞬間に加えます。
この場合、インパクトの瞬間にエネルギーを使い切ってしまうので、インパクト後の加速する事が出来ません。
このように、エネルギーの質の違いは、その動きやフォームに必ず違いが生まれます。
上達の為には、動きやフォームの質を高める事はとても重要な事です。
ですが、単純に動き方を練習しても、それは上達には結びつきません。
動きやフォームには必ず理由と目的が存在します。
その理由と目的を達成する為に「動きやフォームを改善していく」
これが上達する為の練習です。
良かったら参考にしてみてください。
本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
コメント