実は筋肉は伸ばす事が出来ない話

テニスの上達の為に
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今日は少し、体の事についてお話します。
まだご存じない方にとってはこれを知るとかなりスイングのイメージが変わると思います。

実は案外知らない方が多いのですが、私達の筋肉は伸ばす事が出来ません。

例えば、右腕の肘を折り曲げてみてください。
この時は腕の内側の筋肉が「縮む」ことで腕が動いています。

では、次に曲げた右腕を伸ばしてみてください。
この時の筋肉の動きはどうなっているのか?

実は腕の内側の筋肉が伸びているのではありません。
反対側である腕の裏側の筋肉が「縮む」ことで結果的に腕が伸びるように動いています。

腕の内側の筋肉は伸びる事無く、裏側の筋肉が縮む事で「伸ばされている」状態です。
いかがでしょう?
イメージできるでしょうか?

では次にテニスの動きを考えてみましょう。
テークバックしたラケットを体の右側を使ってラケットを前に振り出そうとする方がいます。(右利きの場合)
ですが、このイメージは本来の動きではありません。
こうすると「筋肉を伸ばす」イメージで動かす事になり、体は力み、スムーズな動きが出来ません。

ではどんなイメージでスイングはすれば自然に動く事ができるか?
実は左の背中側の筋肉を「縮める」と自然と体の右側は前に出てきます。

例えば、左手を前に出した状態から左肘を背中側に引っ張ってみてください。
その動きにつられて左の肩は後に下がるはずです。

では、その時右肩はどうなりましたか?
少し前に出ましたね。

これが人間の体の自然な動きです。
右を前に出すのは左を引く事が重要なんですね。

その結果、右は無意識に自然に動いてくれます。
実は私達の体はこんな風に出来ています。

それも無意識のうちにこのような事を自動的にしています。
例えば歩く動きはどうか?

やはり同じように左手を引くと右が自動的に出て行きます。

ところが、自然な体の使い方ができない方はこれが出来ていない事が非常に多いのです。
理由は体の右側、つまり、自分が動かしたい部位に意識が集まるからです。

例えばラケットを振る動きならラケットを振ることを意識するからです。
その結果、本来の人間の体の動きとは違う動きを無理にしている事になるわけです。

不自然な動きは再現性が低く、また負担も大きいです。
その為にミスが無くならない、また怪我や故障の原因にもなってしまうわけです。

ではどうすれば良いのか?
実はとても単純なんです。

体に任せてやれば良いんです。
動く前に深く呼吸をし(リラックスの為)後は体を意識して動かそうとするのをやめます。

感じるままに適当に動く事でより自然な動きに近づきます。
もちろん、最初はどうしても意識が働きますから、不自然な動きも出てくるでしょう。

ですが、だからと言って意識して体を動かせばもっと不自然な動きになります。
動きの質を高める為にはできるだけ動きを意識しない事。

つまり、適当に動かす事です。
実はこれが一番大切な事です。

理論や理屈を覚え、頭で身体を動かせば、動かすほど、見た目の動きは良く似ていても、実際の筋肉の動きは違う物になります。
その為に、再現性やパワー、スピードを失います。

それを防ぐには頭で考えず、身体に任せて適当に振る事です。
「適当に振る」と上手く打てないと思うかもしれませんが、それは大きな勘違いです。

適当に振るからこそ、本来の身体に動きでテニスを覚える事が出来るのです。

本日は以上です。
いつも長文お読みいただいてありがとうございます。

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