メジャーリーグの指導方法について面白い記事を見つけたのでご紹介します。
「僕が現役時代を日本で過ごしていた時は、常に何かの疑問を感じながらプレーをしていました。何がおかしいのかは分からなかったが、アメリカに行ったことで、その謎がすぐ理解できた。
何を理解したかと言うと、指導法の違いです。
もちろん、僕が日本で携わってきた方々の指導が全て悪いというわけではありません。
むしろ、アメリカがなぜスゴいのかが分かった、ということなんです。
『失敗していいんだ、打たれて良いんだ』というのがアメリカ。これがメジャーの指導法なんだな、と。
その後、スカウトとして日本の野球界とも関わってきましたが、11年間継続して見てきても日本の野球がほとんど何も変わっていないんですね。
いまだに、罵声や怒声をグラウンドで響かせ、特に根拠もない厳しいだけの練習をさせている。
投げ込めばコントロールがつく、走り込めば体力がつくと迷信のように思っていて、選手が怪我をすると『お前が悪い』と、指導者たちはいまだに言っている」
実はこれ、ある雑誌に掲載されていたメジャーリーグのスカウトをしている方のコラムです。
プロ野球でさえこうなのですから、子ども達の現場などはもっとひどい。
これは野球でのお話ですが、現状はテニスもほぼ同じです。
何とかしないといけないと思うんです。
無限の可能性を持っている子ども達が本当に可愛そうです。
私は今フィーリングテニスという形でテニスの上達法をご紹介させていただいています。
でも、指導法はいろいろあって良いと思います。
決して「フィーリングテニスが絶対でそれ以外は駄目だ」
なんて事は考えていません。
世の中にはいろんな方がいます。
その方たちが伸びていく事ができればそれで良いんです。
ですから、いろんな指導法があって良いと思います。
でも、ただ、一つ。
絶対に指導者は自覚しておかなければいけない事があります。
それはこのコラムの最後の部分。
「『お前が悪い』と、指導者たちはいまだに言っている」
ここです。
生徒側に起こる問題は全て指導する側の人間の問題のはずです。
にも関わらず、自分の問題と捉えていない指導者。
テニスではコーチは一般的に正しいと言われる指導をする。
そして、「それでも上達しないのは生徒の問題」と考えているコーチが非常に多いように思います。
もちろん、全てとは言いません。
素晴らしいコーチもたくさんいます。
ですが、先ほどの野球の世界と同様、それが常識になってしまっているのが現実だと思うのです。
その結果、指導される生徒側も知らないうちに「上達しないのは自分の能力に問題がある・・」
と思ってしまっている方がどんどん増える。
でも、本当は違うんです。
どんなに能力があっても、間違った方法では望む結果は出ないほうが自然であり当然です。
先ほどのコラムの作者も言っていますが、そろそろ変わらないといけないと思います。
一体何年来変わっていないのでしょう。
スポーツの指導の方法は。。。
まだまだかかるかもしれません。
スポーツの現場で人間の本質的な能力を発揮する指導に変わるのは。
でも、せめてフィーリングテニスに関わっていただいた方だけでも、「自分の本当の能力に気がついていただきたい」
そんな風に願っています。
本日は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
フィーリングテニス
戸村基貴
写真提供:小林一仁(zonephotography)
コメント