今日のテーマは「役割」です。
役割とは?
調べてみると。
「それぞれに割り当てられたつとめ、仕事のこと」
こんなふうに書かれています。
さて、実はテニスの技術にも役割があります。
それは頭と身体の役割です。
この役割を間違えると、テニスの上達は止まります。
では、その役割についてお話しします。
まず、最初に必要な事は頭と身体では役割が違う事を知る事です。
伸び悩む人は頭と身体に同じ役割を与えています。
例えば、ビルを建設するとしましょう。
現場には必ず、現場監督さんと職人さん達がいます。
この両者は全く違う役割を持っています。
現場監督さんは現場全体を把握し、取り仕切る役割です。
それに対して、職人さん達はそれぞれの現場の作業を滞りなく進める事が役割です。
ところが、この両者がそれぞれの役割を放棄し、自分勝手に建設工事を始めたらどうなるでしょう?
絶対に上手く進まない事は容易に想像できると思います。
実はテニスの技術にも同じような事が言えます。
頭には頭の役割があって、身体には身体の役割があります。
それぞれの役割に徹して動作する事がとても重要です。
そうしなければ、技術レベルを高める事は出来ません。
これはビルを建設するのも同じですね。
それぞれのスタッフが与えられた役割を責任を持って全うする事でレベルの高い仕事が出来ます。
では、テニスの技術でのそれぞれの役割とはどういう物か?
頭の役割は何も考えず、ボールに集中する事です。
そして、身体の役割はボールを打つ事です。
つまり、ボールを打つ事は作業であり、身体と言う職人さん達に任せる物です。
現場監督さんである、頭が介入すると厄介です。
もし、現場監督さんが職人さん達一人一人の作業に口出しをして回っていたら、どうなるでしょう?
現場は大混乱し、上手く進む事が出来ないはずです。
現場監督さんがするべき役割は別にあります。
それを放棄し、職人さんと同じ役割に従事すると全体が回らなくなります。
これと頭と身体も同じです。
頭にはボールに集中するという役割があります。
実際に「ボールを打つ作業」は職人さんである身体に任せなければなりません。
ところが、一般的には頭の中がボールを打つ事に支配されている方が非常に多いです。
つまり、本来の役割を放棄し、作業に支配されているわけです。
これでは、いつまで経っても、現場は上手く回らないのは想像がつくと思います。
何度も同じお話しをしますが、作業は身体に任せないといけません。
基本的に頭は身体のする事に介入してはいけないのです。
にも関わらず、実際には頭が作業に介入する事が非常に多いです。
その為に、全体を感じる事が出来ず、ボールとの距離や時間、タイミングを感じる事が出来なくなります。
そして、試合をすると、更に大きな問題が起こります。
それは相手の意図や動きを感じる事が出来ない事です。
その為に、ただ、単純にボールを返球し、相手に良い様にやられてしまう訳です。
いずれにしても、こんな問題は頭と身体の役割が勘違いされている事が原因です。
「ボールを打つ」と言う行為は身体の役割です。
頭が介入するべき物ではないのです。
この事を多くのテニスコーチ、テニスプレーヤーは勘違いしています。
この勘違いが解消されるとテニスは大きく変わります。
まずは、頭が作業に介入する事を止めてみてください。
最初は上手く打てずに不安になるかもしれません。
ですが、そのまま、しばらく見守ってください。
結果に一喜一憂せず、頭はただボールに集中します。
そして、作業を身体に任せ続けます。
そうすると、必ず、不思議な事が起こります。
よく分からないけど、身体が自動的にボールを打ってくれるようになります。
こうなれば、頭はボールを打つ作業に支配される事が無くなります。
そして、全体を取り仕切る役割に従事する事が出来ます。
全体を把握できるようになれば、それだけ、テニスのレベルは上がります。
テニスにとって、ボールを打つ事は単なる作業でしかありません。
出来るだけ、早く次のステージに向かいましょう。
本日のお話しは以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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