イメージ通りのスイングができるようになるために

テクニック解説
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今回は「イメージ通りのスイング」がテーマです。

人の身体はなかなかイメージしている通りにコントロールする事ができません。
イメージとはギャップがあるのが普通です。

このギャップを埋める為にはトレーニングが必要です。

それでは、まずはこちらの質問をご覧ください。
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いつも、目からウロコのアドバイス、ありがとうございます。

イメージギャップについて、アドバイス、ヒントがあればお願いします。

頭で考えている(意識のある)身体の動きと、実際の身体の動きに差があります。
ボールに集中している(意識のない)時でも身体の動きと、実際の身体の動きに差があるようね思います。
このイメージギャップをどう扱ったものか苦慮しています。

(例)1.グランドストロークで自分が思っている以上にラケット面が上を向いている。
2.ボレーでラケットを高く準備しているつもりでも、実際には低い。

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いかがでしょう?
こんな事を感じる方は多いと思います。

先ほども言ったように、自分の体は自分が思っているほど簡単にコントロールできる物ではありません。
ほとんどの場合、必ず何かギャップがあります。
上達する為にはこのギャップを埋めていくことが必要です。

さて、それでは私の回答です。
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こんにちは。
いつも応援ありがとうございます。

フィーリングテニスの戸村です。

さて、今回いただいた質問についてですが、イメージのギャップと言うよりはいくつかの問題が混在しているように思います。

例えば、ストロークの時のラケットの面ですが、ラケットの面に問題はないかもしれません。

本当の原因はラケット面ではなく、ボールとのタイミングである事が考えられます。
ちなみに私が指導するときはラケットの面に関するアドバイスは皆無です。

理由はラケット面に問題がないからです。
ラケットの面が上に向きすぎるとボールが上に飛んでいくのは誰もがわかっていることです。

つまり、正しい面のイメージは誰もが持っている物です。
ところが実際にはボールが上に飛んでしまうのはラケットの面のイメージやまたそのイメージとのギャップに問題があるのではなく、その他に問題があるために、そのような結果が出ている事が多いんですね。

次に、ボレーのテークバックですが、これは身体イメージにギャップがあるようですね。
身体には意識が濃い部分と薄い部分があります。

例えば足の薬指と手の薬指。
どちらが意識しやすいか?
またコントロールしやすいか?

これはほとんどの方が手の薬指だと思います。
これが身体意識の意識の濃さです。

これと同じようにテニスをしている時の身体の動きには意識の濃い動きとそうではない動きがあります。
ここにギャップが生まれるわけですね。

身体の意識性を高めることでこのギャップは埋めることができます。

さて、では身体イメージの問題をどうすれば改善する事ができるかですが、身体イメージのギャップを改善するには正しい動きを意識するのではなく、「現実にどんな動きをしているか?」
これを感じる事で自然と改善されていきます。

つまり、発信ではなく、受信状態になることです。
「正しい動きをしよう!」=発信
「今を感じる」=受信

こんな感じです。
つまり「ラケットを高く準備しよう」と練習してもこれは発信状態ですから、身体イメージは高まりません。
高く準備することを意識するのではなく、「今自分の腕はどこにあるのか?」

これを感じる事が大切です。

さて次にイメージのギャップだけではなく、いろんな問題が混在している場合。
この問題は短時間に改善するのは正直、自分一人では難しいと思います。

と言うより、これがコーチの本来の役割です。
コーチの役割は客観的にプレーヤーを見ることで本質の問題を解決することです。

プレーヤーは自分を客観的に見ることには限界があります。

では、プレーヤーは何をすれば良いか?
何も考えずボールに集中することです。

これが一番大切です。

イメージのギャップを作り出す一番大きな原因は「間違ったイメージ」があります。
イメージとは本来、経験から得られる感覚情報です。

つまり、経験が伴わない物はほぼ、間違ったイメージなのです。
例えば、コーチからのアドバイス、情報誌からの知識。。。。

これらは自分の経験を伴わない単なる情報でしかありません。
ここで大切な事はその情報が正しいか?正しくないか?

これは関係がないことです。
いくら正しい情報であっても経験を伴わない情報を意識することはほとんどが間違ったイメージになります。

また、こうして作り出された間違ったイメージがギャップを作り出していくんですね。

ですから、一番大切な事は何も考えず、何も意識せず、まずは体験する事。
つまり、「ボールだけに集中してプレーする」
これが一番大切な事になるわけです。

こうして、経験から正しいイメージが蓄積されてくるとプレーは自動的に改善されていきます。

以上が今回のご質問で感じた事です。
何かお役に立てると幸いです。

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今回はこんな風にお答えさせていただきました。

テニスが伸び悩む原因はみんな同じではありません。
万人に共通するような原因から、その個人特有の問題まで、様々です。

ですから、本来は個人的に見て指導するのが一番効果的です。

私は合宿などのグループレッスンをする時とプライベートレッスンをする時では指導する内容が全く違います。

これはグループレッスンではほぼ万人の人が抱えている問題を解決する内容を選択し、
プライベートレッスンではそれだけではなく、その個人に起こっている問題を解決するからです。

そうする事で短時間にテニスは簡単に上達していきます。

もし、あなたにも何か悩みがあるようでしたら、いつでもご質問くださいね。
その時はできるだけ詳しく状況をご説明していただけると細かいアドバイスをさせていただけると思います。

さて、本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただき本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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