勝ちビビりを克服するには

メンタルトレーニング
この記事は約6分で読めます。

テニスではいわゆる「勝ちビビり」と呼ばれる状態に陥る事があります。
これは「あと、もう少しで勝てそう」と言う時が来ると、緊張して、プレッシャーに襲われる状態の事です。

先ほどまでとは打って変わって、急に心臓の鼓動が早くなり、身体が硬くなって、スムーズに動かなくなります。
冷静に考えれば、あと少しで勝てるのですから、その波に乗って普通にプレーしていれば、かなりの確率で勝てるはずです。

ですが、事はそんなに簡単ではありません。
実は私も勝ちビビりに悩まされた一人です。

序盤は何事もなく、プレーできます。
集中力も高まってくれば、良いプレーもできます。

ところが、勝利が目前に迫り、それを自覚すると、突然、プレッシャーを感じ始め、別人のようになるんです。
例えば、勝ちビビりに陥るとこんな状態になります。

・普段通りにボールが打てなくなる
・極端にミスを恐れ、コートにボールを入れに行く
・サーブが入らなくなる
・チャンスボールが決めれなくなる

せっかく勝ちそうになっていても、こんな状態に陥れば、逆転されても仕方がありません。
私も何度もそんな悔しい経験をしました。

では、どうすれば、勝ちビビりを克服する事が出来るのか?
そのヒントについてお話ししたいと思います。

ビビりに陥る二つの傾向

「ビビる」とは簡単に言えば、プレッシャーを感じ、それに押しつぶされそうになっている状態。
また、押しつぶされないように葛藤している状態の事です。

実はこの状態に陥るにも二つのケースがあります。
1つは「勝ちそうになるとビビる」ケース。
そして、もう一つは「負けそうになるとビビる」ケース。

これは「人によって、タイプが違う」と一概に決める事が出来ません。
その時々の状況によって変わるからです。

「勝ちそうになると、ビビるが負けそうな時にはビビらない」時もあります。
逆に「負けそうになるとビビるが、勝ちそうな時にはビビらない」時もあります。
また、どちらの時もビビる時もあります。

ただ、多くの場合は人によって、その傾向はあるようです。
ちなみに、私の場合は先ほどもお話ししたように、「勝ちそうになるとビビる」
そのケースが圧倒的に多かったです。

ですから、「逆転勝ちもするけれども、逆転負けも多い」そんな感じでした。

そもそも何故、ビビるのか?

そもそも何故、ビビるのか?
その理由を知っておきましょう。

これはビビりを克服するにはとても大切な事です。
その理由が分かれば、自分なりの対処の方法も分かってくるからです。

実はビビってしまう大きな原因は不安や恐怖です。

人には自己防衛本能が備わっています。
これは自分の身を守るための本能です。

この本能の為に不安や恐怖を感じると、それ以上、危険な状態に陥らないように身体を硬直させて動けなくさせます。
そうする事で不安や恐怖をやり過ごし、身を守ろうとするわけです。
それがビビりが起こる仕組みです。

勝ちそうなのにビビる矛盾

先ほどもお話ししたように、ビビりの原因は不安や恐怖です。
ですが、もし、そうだとしたら、矛盾を感じませんか?
「勝ちそうなのに不安や恐怖を感じる??」

負けそうになって恐怖を感じるなら、まだ、分かりやすいかもしれません。
ですが、実際は勝ちそうな時でも、不安や恐怖を感じる可能性があるのです。

この理由は深層心理で「勝つ事に対する不安や恐怖」があるからです。
その大きな理由は二つです。

1つは勝ちが目前に迫る事で勝ちを期待するケースです。
期待と不安は表裏一体の感情です。

勝ちが目前だとしても、まだ、未来の事で本当にそうなるかどうかはわかりません。
だからこそ、期待します。

ところが、その一方で「もしかしたら、この期待は裏切られるかも?」と言う不安を感じるわけですね。
ですから、期待が無ければ、不安も感じませんし、逆に不安を感じていないという事は「期待もしていない」と言う事なのです。
これが期待と不安は表裏一体である理由です。

そして、もう一つのケースは勝ってしまう事に対する恐怖です。
不思議な事に聞こえるかもしれませんが、「勝つ事に恐怖を感じる」ケースがあります。
それは、「勝てるとは思っていない時」です。

人はコンフォートゾーンと呼ばれる物を持っています。
これは簡単に言えば、「居心地のいい場所」と言う意味です。

この中にいる限りは不安なく安心して落ち着いていられます。
ところが、このゾーンを出ると不安や恐怖を感じます。

実は深層心理で「勝つのは不自然な事」と認識している場合、勝つ事に恐怖を感じます。
なぜなら「勝つのは不自然」は言い換えると「負ける事が自然」と言う事になるからです。

つまり、負けると自然なのでコンフォートゾーンに留まれるが、勝ってしまうとコンフォートゾーンから出る事になります。
その事に対して、恐怖を感じるわけです。

そもそも、「勝ちたい」と強く願う事は「勝てない可能性」を自覚しているからです。
心底、勝てると思っているなら、特別に「勝ちたい」と思う事はありません。

つまり、「勝ちたい」と強く願えば、願うほど、深層心理では「勝てない可能性」を認識しているという事です。
これが、頭や心では「勝ちたい」と思っているにも関わらず、実際には「負ける事が自然」と言う矛盾が起こる理由です。

勝ちビビりに陥りやすい状況

勝ちビビりに陥る原因は「勝つ事に対する不安や恐怖」です。
これは深層心理で「勝つ事が不自然」と思っている時に起こります。

この事が分かると勝ちビビりに陥りやすい状況が分かります。
それは「自分よりも強いかもしれない」と認識しているケースです。

例えば。
・ランキングが自分よりも上
・実績がある
・年齢が上
・体力がある
・背が高い
・足が速い
・・・・・

このように自分と相手を比較して、「相手の方が優れている」と言う認識が強くなれば、それだけ勝ちビビりに陥る可能性が高まります。
なぜなら、深層心理では「自分が勝つ事は不自然」だと思ってしまう可能性が高まるからです。

どうすれば、勝ちビビりを克服する事が出来るか?

勝ちビビりに陥る原因やその状況についてお話してきましたが、これらの事が分かると克服するポイントが見えてきます。

まず、大切な事は相手と自分を比較する時に「優劣で比較しない」と言う事です。
優劣を決めると「相手の方が優れている」と認識する可能性が高まります。

大切な事は優劣ではなく、事実を客観的に把握する事です。
確かにランキングは上かもしれません。
また、背も高く、足も速いかもしれません。

ですが、だから、自分よりも優れているわけではありません。
冷静に客観的に現状を把握する事が大切です。
そうする事で、攻略法を見つける事が出来ます。

確固たる攻略法が見つかれば、「勝つ事が自然」と言う状態になる事が出来ます。
そうすれば、「負ける事が自然」な時に起こる「勝つ事に対する不安や恐怖」が起きなくなります。

逆に言えば、事前の準備で「これで勝てる」と思えなければ、勝ちビビりに陥る可能性が高まるという事です。

一般的にはビビりは心や精神力の問題だと考えられがちです。
その為に、ネガティブにならず、ポジティブにプレーする事でプレッシャーを克服しようとします。
ですが、この方法はとても危険です。

いくら頑張っても結果は変わらない可能性があります。
なぜなら、ネガティブな思考はあくまでも結果であって、原因ではないからです。

ビビらず試合が出来るプレーヤーはその為の準備を怠っていません。
気持ちの問題だけで、ビビりを克服している訳ではないのです。

相手を客観的に把握する事もその一つです。
深層心理で「自分が勝つ事が自然」と思える状態になれれば、勝ちビビりは自然と解消する事が出来ます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました