テニスでは「脱力が非常に大切」と言われます。
確かにテニスに限らず、一流の選手たちの動きには力みが見られず、常に脱力した滑らかな動きで精度とパワーを両立させたパフォーマンスを見せてくれます。
このような動きを見ていると脱力する事がとても大切である事が分かります。
ですが、残念ながら、脱力の意味を勘違いしている方が非常に多いように思います。
結論から言うと、脱力とはただ、筋肉の力を抜けば良いのではありません。
ただ、筋肉の力を抜くだけでは、ふにゃふにゃになって、ボールにパワーを与える事ができません。
また、安定して支える事もできないので、精度も失う事になります。
ですから、筋肉の力を抜き、脱力する事を練習するだけでは、実はテニスは上達するわけではないのです。
ですが、脱力する事が大切な事には違いはありません。
では、テニスが上達する為の脱力とはどういう物か?
それは、「最小の筋力で最適な場所に骨を移動させる」と言う事なのです。
筋肉に比べ、骨は非常に硬く、相手のボールの衝撃を支えるにも、自分の作ったエネルギーをボールに伝えるにも非常に適しています。
ところが、筋肉はそうではありません。
本来、収縮させる事が目的である筋肉は強さと言う意味では全く適していないのです。
また、強い力を発揮するにはどうしても力みを生じさせてしまいます。
一流選手たちが、力みを感じさせず、滑らかに動き、それでいて、とんでもない威力と精度を両立させているのは筋肉の力は最小で骨を効果的に使っているからこそなのです。
逆に脱力するだけで骨が上手く使えていなければ、ただ、リラックスしているだけで、威力も精度も上げる事はできません。
多くの方がここを勘違いしているのです。
その為に、脱力するとパワーを失ったり、不安定になったりします。
骨は関節によって、繋がっています。
関節には可動域があります。
その可動域の中で自由に動かす事ができます。
ですが、筋肉を使わず、安定して支える事ができる最適な場所(角度)が存在します。
その状態に骨を動かしてやれば、身体は最小の力で最大のパワー、スピードを得る事ができます。
これがテニスのパフォーマンスを高めてくれます。
本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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