テニスの試合に勝つ秘訣 その2

戦略、戦術
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今日は前回の続きです。
前回は「テニスの試合に勝つ秘訣」のパート1をお話しました。

「スキルの上達=試合に勝つ」ではない事をお伝えしましたよね。
スキルが上達しても、試合に勝てるとは限りません。

それは、車の運転も同じ。
車の扱いが上達するのと、ドライブが上手になるのは違います。

いくらハンドル捌きが上手くなって、縦列駐車ができたとしても、実際のドライブではそれだけではダメなんですね。

例えば、ブレーキを踏むタイミング、車線変更のタイミング。
もっと言えば、どこに行くか?のドライブの計画などなど。

これらが上手く対応できなければ楽しいドライブはできませんよね。
テニスも同じです。

ボールの扱いが上手くなっても試合に勝てるとは限らないのです。
では、どうしたら試合が強くなれるか?

それは「状況把握」する事がまず大切なんです。

「試合はセオリーや配球を覚える事が大事」なんて良く言われますが、私はそうは思いません。
そんな物を覚えると余計に試合は弱くなります。
大切な事なのでもう一度言いますね。

セオリーや配球を覚えようとすると試合は弱くなります。

それよりも大切な事は「目の前で今、何が起こっているのか?」
状況を把握することです。

これができれば、セオリーも配球も覚える必要はありません。
そんな物は状況さえ把握できれば勝手に答えは出てきます。

例えば車を運転していたとしましょう。
横をおじいさんが自転車に乗って走っています。

あなたはこの状況ではどう運転しますか?
当然、前を見ながらもおじいさんの自転車にも気を配りながら、万が一、ふらついたらすぐにかわせるように想定すると思います。

こんな状況で一番、まずいのはおじいさんの自転車を把握できていない事。
つまり、今目の前でどんな事が起こっているのかが分かっていない状態です。

車の運転なら当たり前の事ですよね。
では、これをそのままテニスに置き換えてみましょう。

例えば、おじいさんを相手のネットマン。
自分はベースラインのストローカー。

おじいさんが前にふらついてきた(ネットマンがポーチに出てきた)
当然、すぐにかわさないと事故になります。
つまり、かわさないとポーチを決められてしまいます。

いかがです?
状況は同じでしょ?

大切な事は目の前で起こっている事を把握し、その状況に対応することです。

方法ややり方なんて単純明快。
ただ、かわすだけです。

ところがテニスではこれを無理やり複雑にします(笑)

どんな配球をすれば、ポーチにかからないか?
どう守れば、ポーチにかからないか?

そんな物は状況によって変わるのでいちいち考えても無駄です。
またそれを覚えても、同じ状況になる事なんてありません。

一体、何通りの状況を覚えれば役に立つのでしょう??
多分、不可能です・・・・

それよりも大切な事は状況を把握する力です。
状況が把握できていないのでその状況に対応できないんです。

いかがでしょう?

やり方、方法より、まず、状況を把握できていないと意味がないのは何となく分かっていただけましたか?

では、どうして、状況を把握できないのか?
実は答えは簡単。

自分のスキルや方法に意識が向いているからです。
つまり、内向きに集中しているからです。

周りの状況を把握するには自分ではなく、外の世界に興味が向いている必要があります。

ところが試合に勝てない人は「今何が起こっているのか?」よりも、「自分はどうすれば良いのか?」に興味を持ってしまっているのです。

ここが一番大きな違いです。
試合に強い人は「自分はどうすれば良いのか?」では、なく、「今何が起こっているのか?」に興味を持っています。
「どうすれば良いのか?」の答えは状況が把握できれば自ずと見えてくるからです。

残念ながら、今の世の中の常識は「自分はどうすれば良いのか?」ばかりに目が向いています。
なので、真面目に練習している人ほど、試合が強い一部の人にはなかなか勝つ事ができないんですね。

勘違いされると困るんですが、「スキルアップが必要ない」と言っているんじゃないんですよ。

それがあれば勝てる可能性が上がる事は確かです。
でも、試合の本質ではありません。

それはあくまでも枝葉の事です。
幹ではありません。

幹がなければ、枝葉をいくら練習しても結果は出ません。
幹があって始めて枝葉は機能します。

ですから、まず、するべき事は状況の把握なんですね。

ちなみに自分が内向きに集中しているのか?
それとも状況の把握に興味を持っているのか?

これをチェックする簡単な方法があります。
それは試合や練習が終わった後に、何を思い出すかチェックしてみてください。

自分の事ばかりが思い出される人・・
この方は要注意です。

自分に興味があります。
周りに興味がある方は周りの状況を思い出すことができると思います。

次回の練習後に一度チェックしてみてください。
いろんな発見があると思いますよ。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

フィーリングテニス
戸村基貴

写真提供:小林一仁(zonephotography)

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