今日は「不安」についてお話ししたいと思います。
テニスをしていると不安を感じる事がたくさんあると思います。
「今日の試合に勝てるかな・・・」
「次のボールは返せるかな・・・」
「この先、上手になるのかな・・・」
・・・・
こんな不安がふとよぎる・・・
これは誰にでも、起こる事です。
一般的には不安に思う事は良くない事として考えられがちです。
その裏返しとして、「ポジティブ思考」が存在します。
そして、多くの方が「物事はポジティブに考えないと駄目だよ」と言います。
ですが、本当にそうでしょうか?
私は不安は悪い物ではないと考えています。
人間であれば、誰でも不安に思う事はあります。
とても自然な反応です。
自然な反応を否定すると、人は余計にバランスを崩していきます。
そして、過剰に努力しがちです。
それは焦りや緊張を生み出します。
その為に結局は本来の可能性を引き出す事が出来なくなります。
ですから、不安は決して悪い物ではありません。
ただ、一方でイメージが人をコントロールしている事は確かです。
その為に、不安なイメージは、心配している結果を引き起こします。
その最も分かりやすい例はサーブです。
「ダブルフォルトするかも?・・・」とふと思うと、必ずと言って良いほどダブります。
つまり、ネガティブなイメージを持つとネガティブな結果を生み出すと言う事です。
その為に、多くの人は「ポジティブ思考」が大切だと言うわけですね。
ですが、よく考えてみて欲しいのです。
「ポジティブに考えよう」と意識している人は実は潜在的には「ネガティブ」です。
本当にポジティブな状態であれば、わざわざ「ポジティブ」を意識する事はしません。
と言う事は「ポジティブ」を意識すればするほど、実はネガティブにはまり込んでいくわけです。
こうして考えると答えが見えないように思うかもしれません。
でも、実はそんな事はありません。
では、一体どうすれば良いのか?
先ほどもお話ししたように、不安に思う事自体は悪い事ではありません。
とても自然な事です。
ですが、不安に思う事に集中する必要はありません。
不安に集中してしまうと不安が増幅し、不安の悪循環を生み出します。
これは必要が無い事です。
もし、不安が出てきたら、その不安に反応せず、受け流してしまえば良いのです。
不安がよぎる ⇒ ポジティブに考えるように意識する
不安がよぎる ⇒ ネガティブな考えに囚われる
一見、この二つの反応は違う事のように思うかもしれません。
ですが、実はこの二つは同じ事なのです。
どちらも、不安がよぎった事に対して過剰に反応している為に、
実は「不安に集中している」事には変わりがないわけですね。
何度も同じ事を言いますが、一時的に不安がよぎる事はとても自然な事です。
ですから、特に気にする必要はありません。
忘れて、本来、集中するべき物(事)に集中すれば良いだけです。
先ほどのダブルフォルトの例であれば。
ダブルフォルトの不安がよぎったら、「ダブルフォルトしないように」頑張るのも、
「ダブルフォルトしたらどうしよう・・・」とビビりながら打つのも、
実は同じと言う事です。
そうではなく、ダブルフォルトの不安が出てきても、気にしないで、まずは深呼吸。
そして、ただ、ボールに集中してプレーします。
こうしているうちに段々ボールに集中するのが上手になってきます。
すると自然とダブルフォルトの不安が出てこないようになります。
この状態が一番自然な状態です。
不安がよぎるにはその理由があります。
その理由が無くなれば、自然と不安は出てこなくなります。
闇雲に不安を消そうと努力する必要はありません。
不安が出て来るなら、どんどん不安に思えば良いんです。
ただ、その後で、集中するべき対象に集中する努力を少ししてみましょう。
だんだんと不安が出てこなくなりますよ。
本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。
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