試合で勝てない人の勘違い

テニスの上達の為に
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今日のテーマは「試合で勝てない人の勘違い」です。

練習では上手い。
でも、試合になると・・・

こんな悩みを持っている方は非常に多いです。
そして、このような方に聞くと大概の方はこんな風におっしゃいます。

「試合では何をすれば良いか分からない・・・」
「どこに打てば良いか分からない・・・」
「どうやって守れば良いか分からない・・・」
「いつも相手にいる所に打ってしまう・・・」

実はこれにはちゃんと理由があります。
それは役割分担が出来ていない事。

例えば。
会社と言う組織では
社長がするべき事
社員がするべき事

それぞれの役割が違います。
社長と社員が同じ事をしていたらその会社は相当ヤバいです。
それぞれに課せられた必要な仕事があります。

では、社長がするべき仕事は何でしょう?
また、社員がするべき仕事は何でしょう?

社長がするべき事は自分の会社を取り巻く社会情勢をしっかりと把握し、進むべき道を見誤らない事です。
それに対し、社員は現場で生産性を上げる事です。

その為には日々起こる様々な状況に対応する必要があります。
このように両者には全く違う役割があります。

これは仕事の優劣ではありません。
組織を上手く動かす為に必要な役割分担です。

ところが、上手く動かない組織はこの役割分担が機能していません。

例えば。
社長や上司が部下のやる仕事に一々口を挟む
また、部下は部下で社長や上司の顔色を伺う
または、上の文句ばかりを言っている

これでは役割分担が全く出来ておらず会社は座礁します。
考えてみればとても当たり前の事です。

社長や上司は視野を広く、周りの状況を把握する事
そして、方向性を決める事。

とは言う物の社会情勢は刻一刻と変化します。
昨日決めた方向を、今日変える必要があるかもしれません。

つまり、外の世界を常に把握し続ける必要があるわけです。
部下の仕事ぶりを監視している暇など本来はありません。

逆に言えば、部下の仕事を監視していると言う事は「本来の仕事をしていない」と言う事でもあります。

現場の仕事は「現場でしか分からない」事ばかりです。
だから、部下を信じて、任すしかないのです。

また、信じて、任される事で部下は責任を持って仕事を全うし、成長していきます。
これが本来の組織の在り方です。

さて、話をテニスに戻します。

実はこれと同じ事が一人の人間の中でも必要です。

人間には約60兆個の細胞が存在します。
(最近は37兆個と言う説もあります)

これらの細胞を一つの組織と考えると会社と全く同じ事が言えるわけです。
では、社長の役割はどこがするのか?
社員の役割はどこがするのか?

社長は脳、または「自分」です。
社員は身体です。

こう考えると分かりやすいです。

自分(社長)のするべき事は周りの状況を把握する事です。

つまり、ボールの動き、相手の動きや意図、狙い、またはコートの環境、風、太陽など
これらを常に認識する事です。

状況は常に変化します。
いつも外部に意識を向けないと変化に気付く事が出来なくなります。

と考えれば、身体(部下)の動きを監視している暇などないのです。

ボールの打ち方ばかりを練習している人は社長や上司が部下の仕事ぶりを評価、判断、分析をしているのと同じです。

身体(部下)はいつまでも成長せず、それどころか、プレッシャーから自由に仕事が出来なくなります。

さらに、自分(社長)のするべき仕事は全く出来ていないわけですから、上手くプレーできるわけがありません。

その為に
「どこに打てば良いか分からない」
「どこを守れば良いか分からない」
「相手のいる所に飛んでいく」

これらは全て、状況把握が出来ていない事が原因です。
ちなみに、展開や配球なんて覚えても無意味です。

と言うより、むしろ「覚えた事を使おう」とする方が余計に厄介です。
何故なら、状況は常に変化するからです。

そんな事を考えてたら本当の状況を見誤ります。
実はこれが試合が強くなれない人に起こっている事です。

簡単に言えば、「社長が部下と同じ仕事をしている」伸びない会社と同じと言う事です。
では、どうすれば、この組織を変える事が出来るか?

何も悲観する必要はありません。
社長が成長すれば良いんです。

まずは、現場の仕事を社員に任せる事。
そして、自分はより広い視点で周りの状況を把握する事。

つまり、打ち方やフォームは身体に任せる事。
そして、ボールに集中し、相手や周りを洞察する事。

これが社長がするべき事です。
これを今から練習すれば良いんです。

試合で上手くプレーできない方のほとんどがこんな練習をした事がありません。
ボールの打ち方やフォームばかりを練習しています。

良いボールが打てて、コントロールが良くなればテニスが上手くなると勘違いしているんです。
と言うより、「そんな風に教わっている」と言っても良いかもしれません。

どこを見ても、ボールの打ち方の指導がほとんどですからね。
その勘違いに陥るのも無理はありません。

でも、だからこそ、社長業を練習すれば、試合はどんどん変わっていきます。
自分(社長)がするべき事
身体(部下)がするべき事

これは全く違うんです。

身体(部下)は自分が思っている以上に優れた能力を備えています。
自分が教えないと「身体は上手く動けない」と思っているかもしれません。

でも、それは大きな誤解です。
身体(部下)は自ら成長する能力があります。

だからこそ、誰に教わるわけでもなく、言葉を話し、歩く事が出来るようになったのです。

テニスのボールを打つ事も同じです。
何も教える必要はないのです。

ただ、自分(社長)がするべき事をしていれば、身体(部下)は自動的にボールを上手く打つようになります。

社長業を磨くには、まずはこの勘違いを解く必要があります。

そして、身体(部下)を信じる事です。
そうしなければ、組織が上手く動く事はありません。

ぜひ、社長業を練習してください。
そして、60兆個の細胞を上手くネットワークさせてください。
そうすれば、驚くほどのパフォーマンスを発揮する事が出来ますよ。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただき本当にありがとうございます。

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