フェデラーのストレートアームのスイング

テクニック解説
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フェデラーのフォアハンドと言えば、ストレートアームの打法が特徴ですが、今回はその為の上半身の使い方について着目してみたいと思います。
テニス史上最強とも言われるフェデラーのフォアハンドですが、その一番の特徴は腕としっかりと伸ばしてインパクトする、いわゆるストレートアームの打法です。

バランスよく、綺麗に伸びたそのインパクトの瞬間は無駄な力みは全く見られず、美しささえ感じます。
それでいて、インパクト後のボールはとんでもない勢いで飛び出していきます。

さて、そんなフェデラーのフォアハンドですが、まずはこちらの動画をご覧ください。

今回は彼の胸の動きに注目して観察してみてください。
おすすめは1:34のあたりです。

ボールに向かって行く、インパクト直前ですが、この時のフェデラーの胸は大きく張られているのがわかると思います。
実はフェデラーのインパクトで綺麗に腕が伸びる秘密はこの胸の使い方にあります。
ストレートアームで打ちたいプレーヤーはどうしても、インパクトで腕を伸ばして打とうとします。
ですが、残念ながら腕をコントロールしようとしても、フェデラーのようなインパクトでボールを打つ事はできません。
理由は胸の使い方が出来ていないと、あのような身体の使い方にならないからです。

さて、ここで一つ実験をしてみてください。
リラックスした状態で両腕をダラリと下に落とし、自然に立ちます。
次に、胸骨を前に出すようなイメージ(または胸骨の後ろの背骨を前に出すイメージ)で胸を張って見てください。
十分に胸を張ったら、今度は逆に胸骨を後ろに移動させ、胸を閉じるような動きをしてみてください。

このような胸骨の動きを前後に何回か繰り返してみてください。
さて、このような動きをした時、両腕は一体どんな動きをするでしょう?

リラックスし、胸骨と連動して動かすと胸骨を前に出すと腕が外を向き、逆に胸骨を後ろに動かすと腕が中を向く事がわかると思います。

さて、それでは、もう一度フェデラーの動きを観察してみてください。
大きく胸を張って、ボールに向かっているこの瞬間、腕が伸びて、外を向いてボールに向かっているのがわかると思います。
腕が外に向いてボールに向かうと言う事はグリップのエンドからボールに向かうと言う事でもあるのです。
つまり、フェデラーのフォアハンドは胸骨を前に出した状態でボールに向かっているという事なのです。

次に1:31-1:34までの腕の動きを観察してみてください。
腕が位置が全く動かず、その場で腕が外に回っているだけの状態になっているのがわかると思います。
その間に胸骨を開き、右胸はボールに向かっているにも関わらずです。

ダブルベントのプレーヤーはこの瞬間には腕は脇を締めるようにインパクトに向かう動きをします。
ところが、彼にはそのような動きが全く見られず、ただ、胸骨を前に出し、右胸がボールに向かっているだけの状態になります。

そして、その次の瞬間には胸の動きに引っ張られ、腕は伸びた状態のままで一気にボールをインパクトします。
これがフェデラーのフォアハンドが綺麗に腕が伸びてボールをインパクト出来る理由です。

フェデラーのようなストレートアームの打法を練習したい方はこのような胸骨の使い方とボールへの向かって行き方を練習するのがとても効果的です。
もちろん、決して簡単な事ではありませんが、練習次第ではしっかりとしてストレートアームでボールを捕らえる事ができるようになりますよ。

本日のお話は以上です。
いつも長文お読みいただいて本当にありがとうございます。

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